閑話休題。

先日、「ミシェルブラス」というところで食事した。久々のフルコースはきつかったし、
もう何となくフレンチはこれで食べ納めと言う気がした、やっぱり和食がいい。
余り情報を仕入れずに行ってるのでよく知らないがこのシェフは南仏の人かな、と思った。
特徴のあるナイフがどうのと色々説明してもらったがすぐ忘れる、良く喋る人がテーブルに来てくれて
有り難いのかどうなのかよくわからなかった。グルメではないので実はどこで何を食っても感想は
「うまい」でしかない。アフリカンテイストがどうのエスニックがどうのと書いている人も見かけるが
そもそもエスニックの範疇って何だっけ?なんてことが気になって訳がわからなくなる。
多少私にとってはくせのある香辛料の使い方をしているものがあったので美味しいのだろうが口にあわなかった。
ナントカのガルグイユ、と言う野菜料理が一番うまかったとか言うと後ろ頭どつかれそうだな、
でも空腹時に食べるものが一番うまい。グルメを気取ってみたところで人間の舌ってその程度だと思う。
それに人に作ってもらえるのなら何でもいいんだよなー、私は。
そういや結婚してまもない頃にサイバラさんの「恨みシュラン」を面白がって読んでいたらとある年上の奥様に
「食べるものの悪口を書いてあるような本を読んじゃいけません」と叱られた。私はそういう人が意外に好きだ。
で、今その方御愛読の辰巳芳子先生の御本を渋々読んでいる。
修身のお勉強のつもりで読むような本は身につくのかしらね。心が黒いから清らかな先生のお言葉がきつい。
あついのでいやいや料理してしまう心を責められている気がする、うう、つらい。
手軽にできるから有元葉子のレシピはどうかとすすめられるが有元葉子ほど難しい料理はない。
だってあれは素材が命だから素材を選ぶ「目」を持たないと一般には「無理」だ。
多用するオリーブオイルの「鮮度」、産地による違い、またオリーブの種類による香りの違い、
とれたての野菜であるかどうかで火の通し方も変わってくる。
そのへんのスーパーで買ってくるような野菜でできる料理じゃない、あれは「出来そう」と思って
「読む」だけの料理だ。と、思っても相手には言わない、だって親切に言ってくれてるんですもの、言えないわ、、
私がお世話になっている料理の先生は大変なグルメで休みの度に世界中の話題のレストランに行っては
研究を重ねられるので「食」の世界では何がはやっているのか色々教えてくれる。ちょっと前まで
「アワ」がブームだったそうだ。で、今回「ミシェルブラス」でその手のモノをちらっと口にしたが
なんかようわからんかった。アワはアワだもんなあ、、
そういやこのあいだ読んだ「負け犬の遠吠え」で「乾燥ポルチ−ニ」と「ナマ」の違いについて話す、
なんて事を書いてあったが、「干し椎茸」と「ナマ」の椎茸の違いも使われる料理によって違うんだから
それを云々言う事が果たしてイケテル事かどうか、、、
まあ塩だの油だのに凝ってみたところで私は結局ビンボ舌。ソースはオタフク。