藤野真紀子さんの「食育」?

藤野真紀子さんが何やら「食育」などと言うものに加担してるとの事でちょっと笑う。
藤野さんのお惣菜レシピははっきりいってちっとも美味しくない。その「食」に対するセンスは
栗原はるみさんなどにははるかおよばないし、本来藤野さんはお菓子の人でそれもセレブ系お菓子、
手に入りにくい食材を平気で使ってたりするところが万人ウケとはいいがたい。
系統からすると今田美奈子の亜流といったところ(飯田美雪的と言ってもいいかも)、
ただ藤野さんがウケたのは時代背景が大きくあって、「食」が「ファッション」となる過程で
「優しいお母さんが作る家庭のお菓子」とか「彼のためにクッキーを焼くいつか可愛いお嫁さんの私、みたいな」
でしかなかった「お菓子作り」を「都会的な私が豊富な海外経験を生かして作るかっこいいお菓子」に、
それこそ「専業主婦」の「自己実現」をちらつかせながら確立させていった事で、一種、藤野さんも
「食」だの従来の「家庭像」などを壊していった一端を担ったんじゃないか、と思う。
藤野さん自身は一時期仕事に夢中になり過ぎて年頃のお嬢さん達にそっぽ向かれたりした事などを
素直にエッセイなどに書く、お嬢様育ちの憎めないお間抜けさがあって私は好きなんだけど、
本当kimizusawaさんが書かれた通り、「食育研究家」なんてタイトルはかなりきつい、いつか
「パンがなければお菓子を食べればいいじゃないの」的ボロを出すんじゃないか、とちょっと楽しみでもある。
聖心卒の3大トレンド料理研究家として辰巳芳子、井上絵美、そしてこの藤野さんと私はとらえていて
皆さん大変人気ですがレシピ集を作れば一目瞭然、3人ともかなり生活感とは懸け離れて
ごく一般的なご家庭の常識とは全く違う。もちろんそれなりの位置づけは御立派で井上さんは
完全に「食」を「ファッション」としているし、辰巳さんは「昔ながらの旧家の大所帯の台所」への
「ノスタルジー」を忠実に守っていらっしゃる、お三人ともさすが「良妻賢母」の学校出身者、
自己実現」も「内助の功」で、っていうのが私の意見。
「食育」とは料理研究家業界におけるある種の「流行」的なもので、私の知ってる料理研究家の先生も
熱く「食育」について語られる。(お子様いらっしゃらないんだけど)
「食育運動」とはエリート男性を陰で支える奥様への旦那様側からの妻へのプレゼントってところ、
それこそ日本の階層トップにおける「男女共同参画」に一般庶民が「朝ごはん」でつきあわされてるってかんじかな。
もしお役所が本気で「食育」を推進するつもりならそれこそ食べる「楽しみ」を教えるためにも
グッチ裕三さんをお呼びした方がよほどためになる、「作る楽しみ」も教えてくれるしね。
藤野さんのお料理教室に行った人の話によると一回数万円で、遠目からガラス越しにまるでパンダのような藤野さんを
御覧になったとのこと、もちろんいろんな講座をお持ちだとは思うんだけど。
毎日のお惣菜に関する限り藤野さんくらいつまんない美味しくないお料理本を書く人も今時稀で、
それがわからないお役人は味覚異常を時折疑われる「ヴェリィ」奥様をお家にお持ちなのかもしれない、と私は思う。
「食育」が必要なのは果たして誰なのかな?
藤野さんは所謂「駐在員の妻(駐妻っていうらしい)」のはしり的存在(?)で多分意識せずに
マ−サスチュワ−ト的世界観を日本にほんの少し持ち込んだ人なんでこの先、どのように変わっていくのか注目。
結局「食」も「トレンド」「ファッション」って流れは今さら止められないと思うなあ、、、
え?私の味覚?私は上方文化圏、「タコ焼き」には一言言わせてもらおうの「ジャンク舌」、
人の事は言えません、へへへ。