「公立校」は本当に「ダメ」なのか?(さわり編)

ネット上でも新聞紙上でも、とにかく「公立教育はもうダメだ」がお約束になってるが、
私はいまだに何がどうダメなのかさっぱりわからない。
「公立に通ってる子供達はもうダメだ」という事なのか、「公立学校教育というものがダメ」なのか、
もし後者であれば、日本の最高学府は公立校である東大だがそこももうダメだという事なのか、
なんで納税者が「公立はもうダメ」なんて切って捨てられるのか不思議でならない。
私の子供達はダーリンがそこそこ稼いでいながら(だからこそ!)公立中学と公立小学校にいってるが
公立校に通う子供達の質が格別落ちたとは思わない。ついでにいうと社会の質も私が子供時代とそんなに変わらん、
治安にしても私の地区は昔から変質者がたくさん出没していたので、今頃わあわあ言ったところでなあ、って感じ。
思うに有史以来子供に最適な環境ってあったか私は、はなはだ疑問なんだが
それは私の育ちが悪いせいなのかもしれない。そういう地域の県下最底辺を譲った事ありません、が伝統の中学が
私の母校で今娘が通う中学だし。で、そこのみんながぐれてたかっていうとそんな事はなく、
今思えば教室は荒れていたし教師も変だったがまあこんなものだろうと思って大半の生徒は普通にやっていた。
どうもみんな外側からばかり見て「ダメだ、ダメだ」ばかりを繰り返しているようで腹立たしい。
ことに、まるで私立に行かせる事だけが正しい道のように
「年収500万でも子供二人を私立にやった!」なんてのが誇らしげに新聞にのる。
教育の「素敵な奥さん」かよっ!「年収200万でも夢の一戸建てが買えました!」みたいな、
それはそれで結構な事で別に文句をいう筋合いはないんだがだからなんなんだよ「私立」って、
「私立」に行かせさえすれば全て解決なのかよ、そんな「魔法の学校」なのかよ、「私立」は、
と私なんかはひねくれもんだから特に思ってしまう。
まあ、知り合いのほとんどと身内の全員、御子息は私立行ってるから、私の変わり者ぶりが責められるせいだけど。
「私立」を全否定するつもりはないんだが選択肢の一つではなくまるで公立から逃げる
「シェルター」みたいな考え方が奨励されているようで私は嫌だ。たしかに公立の教育事情は悲惨だ。
出来る子の足をできるだけ引っ張ろう、とするかのごとくのカリキュラム、激減している内容、
受験生のはずの中学三年で行われる「職業体験」、
おい、こらっ!!公立校の子供はみんなブルーカラーになれって言ってるのか、
学校はいつから「職業訓練校」になったんだ!と思うが子供はその社会見学をそこそこ楽しみにしているようなんで
文句は言わん、ただ、もし余りに過酷な社会生活に中学時代から嫌気がさしたらどうするんだろう、と秘かに心配だ。
「勉強させたいなら私立へ」って言う図式みたいなの、どうにかならんのかね、
税金払ってるんだからね、少なからず。
西原理恵子の「毎日かあさん」背油編で下のお嬢さんに私立小学校受験をねだられた西原さんが
「上等な私立卒業したって世間は上等な私立じゃねえんだよ」と書いたのに大いに頷いた。
年収500万の親に「教育」の赤絨毯敷いてもらった子供が将来親の「生活」のために赤絨毯敷いてくれるのか
私は知りたい。教育って結局親の自己満足か?って時々思う。(グチグチしばらく続く)