母の日のお約束。

毎年「母の日」のプレゼント選びは難航する。大体私のカアチャン世代達というのはどこにでも行き、
たいていのものはもってる。また思った事は何でも言うので「なんじゃこれ」「なんぼしたん」と必ず聞く。
高かったら(おばちゃん基準で)「ほんな高いモン買わんでも」と言うし安かったら不満そうだ。
何か一言言わずにはいられないようカアチャン達は出来てるンで実はもう気にならんのだが、
それでも一応頭を悩ます。ここ数年、知り合いになった奥様が色々気を使われる方で私が毎年ギリギリに
ならないと動かないたちを見抜いて数カ月前から「こんなものあるのよ」とか「もう用意された?」とか
ハラハラしながら聞いてくれてたので渋々ながら早めに動いてたんだが、今その方は御自分の豪邸を建設中で
元インテリアコーディネーターのプライドにかけて内装をてがけているのでとんと御無沙汰。
それで今年は大分出足が遅れた。結局一輪ざしと母の日用に作られた和菓子。もうこんなんでカンニして、
と言う事で持っていく。実家の母はまずまず満足したがダーリンママはどうかよくわからん。
ダーリンママの価値基準は大体、「金使わずに頭を使え」で、欲しいものがあった時、
まずする事はそれがただで手に入れられるかどうかを調べる事から始まる。
「誰々さんがいらんっていうたし」でちゃっかり手に入る事も多いのがおばちゃんネットワークの恐ろしさ、
それから誰かの紹介でよりやすく手に入る方法がないか調べてみる。
「誰々さんがそこ知っとったからな、安くしてもろた」という事も多々。ダーリンママはブランドにも
あまり興味がなくデパートの外商の人が今ならこのお値段で、と言うのに納得した時だけ買う。
そしていかに安く買ったかという事「だけ」を自慢する。その「技能」を褒めてもらいたいんである。
私の交際範囲内では金があろうがなかろうが皆こんな感じなんだがこれはやはり上方文化圏特有のもの
なんだろうか。東京に住む身内も何人かいるがベースに上方吝嗇臭さ根性がしみついているのか
同じような事しかしてない。「定価でもの買うんはアホのする事や」って言い張る。
もっとも金を全く使わないなんて事はなく、例えば習ってる三味線の値段を聞いて私は腰を抜かしそうに
なった事がある。いや、ちょっと驚きますよ、ギター始めたばかりの中学生が
ギブソン」(これもあんまりよく知らんが)とか、有名ギタリストが持ってるような値段のものを
買う的な事するんで、カアチャンのやる事はいまだによく理解できん。
一応私もカアチャンなんで子供達は母の日前に何が欲しいかひつこく聞くがやはり私もカアチャンと
同じような事を言ってしまう。「なんもいらん」。でも、何か買ってきてくれたりして、
それをもらってつい出てくる言葉は「これなんぼしたん?」ああ、ビンボ遺伝子、とどまる事知らず。
ところで上野千鶴子さんの事でブクマしてもらったところにDesperandoって方が
「あっそうですか、あなたも賢く見せたい系ですか、そうですか」という香ばしいコメントを残してくれていた。
おおっ、私が「賢く」見えますか、そうですか、あなたも私と同じ理解力のない最底辺の「アホンダラア」と認定。
どうぞ、お喜びください。
次は「父の日」。これも四苦八苦。知り合いの豪邸が早く完成する事を祈る。