ああ、「プルートゥ」、、

このあいだダーリンが浦沢直樹の「プルートゥ」最新刊をかってきたので読む。
実は「20世紀少年」の話がよくわからなくなったのでもう読んでない、
(「Death note」にしても最近は頭の劣化が激しくてついていけん)
もう終わりをみんな知ってる話らしいから早くに終わるかなと思って読み出したが終わる気配無し。
ダーリン曰く、「これは後20巻ぐらいは続く」と言うのでわあわあ言ってオリジナルのアトムを
出してもらう。で、初めて読んだ。ガーン!!物凄いショック、こ、こ、こんなものを昔のよい子の
お友達は読んでたのか?前に「はだしのゲン」がトラウマだったと叫ぶ阿保ブログを読んでその点だけは
同意できるな、と思った事があったが私はこっちのほうがよほど深刻なトラウマになってしまう気が、、、
そういや「はだしのゲン」はダーリン曰く「少年ジャンプ」に連載してたそうだがひえーっ!!
それは本当?私は赤旗新聞が出すような雑誌で連載してたんかとばかりおもっとった、
なんか学校の教室の隅にひっそりと転がってる文部省御推奨の本、ってイメージが、、、
ジャンプ、侮れず、違うか。いやそれはともかく、こんな哀しいお話をまだ柔らかな心の子供達に
読ませるとは手塚治虫先生は実は心の黒い人だったのは、なんて勘ぐってしまう、
いや、これこそが子供達に与えるべきものか、でも私はショックを受けてしまった。
あんまり哀しいお話なんですもの、、、うう、つらい、、で、もう一つ知ってびっくりしたのが
浦沢直樹が私より遥かに年上だったって事、大昔にちらっと見た写真がすごく若くて漠然と
ずっと下の人だとばかり思ってた。今回私より遥か上、ダーリンと同世代と知ってヘ−っとショック!
くそっ、騙しやがって、って勝手な思い込みはもう慎もうね、落ち着いて何でも読もうね、と己を戒めた。
ああ、でもショックだわ、なんて哀しい話なの、で、子供達にも読ませてやろうと企む心の黒い母親、、
だって私だけが哀しいのは納得できないんですもの、うう、これから涙涙の展開なのね、
プルートゥ」も読むのやめようかしら、、とほほ。
ところで「国家の品格」の作者が朝日新聞にこのあいだ載っててあの感想だったがよくよく考えれば
あの髪形は自分の髪の毛に対する「惻隠」の情をあらわしているのか?
潔かないぜ、武士はやっぱり黙って禿さらしをしなきゃ、なんてね。
隣に書いてた内田樹と言う人の意見に大いに拍手。おや「お茶大」と「女学院」ですか、
フフ、何となく面白いですな。内田と言う人はよくいろんなところで名前だけ読んでいつか読んでみようと
思ってたのでチェック。「いつき」じゃなく「たつる」って読むのか。
国家の品格」の書いてある事を全面否定するわけじゃないが「武士道」に話をもってくのが
私には嫌な感じ。日本人の多くは農民か商人だからね、少なくともうちは大阪商人の裔だ。
そしてそのことを誇りに思ってる。「商売に武士道を持ち込んだ」ってそれをした澁澤は元々は農民、
才能を認められて幕末武士にしてもらったんだから「武士」に独特のこだわりがあるのは当然の事だろう。
上方商人のやり方には一見風変わりなところがあるかもしれないがあれはあれで
そう否定されるべきもんでもない。商人には商人のプライドが昔からちゃんとある、何も「武士道」なんて
持ち出されなくても私も日本人としての品格は持ってる。
イングランドでも私は誠に出来のいい日本人として評価されていたぞ。ホホ、当然の事ですわ、なんてね。
何かに「よりかかる」のは日本人として恥ずかしいぞ、「武士道」なんてもんじゃなく、「商人魂」でもなく、
「よりかかる」のはただの「椅子」だけでいい。茨木のりこさんがうたわれたように。
プルートゥ」哀しすぎて、久し振りに泣きました。手塚先生は戦争や兵士について
どうとらえてたんだろうなあ、ダーリンに聞いたらうるさいのでそのうちまた考えることにしよう、
セカチュウ」よりもずっと泣けます。アトムオリジナル、「プルートゥ」をどうぞ。