かの事件。

事務次官の長男殺人事件で、殺された長男の妹が自殺していると

ネットニュースで読んだので本当かどうかあちらこちらを検索して、

どうやら本当らしいと知る。

兄がいるために結婚が破談になったせいだと、

それ、何度目だったんだろう、という気がして涙。

一度や二度ではなかったんじゃないか、

繰り返されたら、心も折れる。本当に気の毒な話だ。

この事件は、私は失敗した無理心中と受け止めている。

父親は、

いずれ、この子は自分たちを殺してしまうだろう、

でもそのあと、この子は刑務所暮らしに耐えられるのか?

ムリだろう。

不憫なこの子を殺人者にして残してよいものか、

と、考えたんじゃないか。

この子を残して死ねない、ならばいっそ自分が殺人者になって

子供の代わりに刑務所に入ろう、と思ったのかもしれない。

息子と自分が一緒に死んでしまっては、一人残された妻が不憫すぎる。

故に、死ねなかったか。とにかく通常の精神状態ではなかっただろう。

心中や自殺とはそういうものだ。

それにしても何故ここまでになってしまったものか、

執行猶予がついて妻と失った二人子供たちを弔いながら余生を静かに送って欲しいと

心から願うが、この家族に何が起こってどこでここまで追い詰められたか、

きちんと検証して欲しい。

ずるずるといろんな手から滑り落ちた結果が、これか、という気もする。

家族を建て直すのに、どこが転換点になるのか、

この事件は研究に有効なケースではないかな。

次官にまで登りつめるとは、なかなか出来ないことなので、

そんな優秀な人がどうしてこうも追い詰められたか、

デバガメ根性だけではなく、知っておきたい。

夫婦に兄と妹という家族形態は「ゴールデンファミリー」と以前聞いたことがある。

仲の良い両親を見習って兄が妹を労わる、

家族の中に二組のカップルがいる状態が理想らしい。

しかし、この家族は破綻した。なんとも悲しい。