スコーン、マフィン、クランペット、、

と言う「粉モノ文化」が英国にはありましてな、、

昨日はBBCついでにうっかりツィッターまとめに言及して、反省。

私がいつも読んでいる英国在住者のツィッターが言及していたので、

その人のツィートがあるかと思ってブクマしたがなんと、ない。

トップの言及はともかくそのあとのほとんど無内容なツィートよりは

よほど面白い考察をされていたと思うが、それはまとめられてない。

なんとなく、クロテッドクリームの販促でも行われるんじゃないか、

最近は何でも「デジタルマーケティング」の時代だからな。

それはともかく、英国のスコーンが美味いか、と言う話で、

英国スコーン独特のざくざく感はおそらく小麦粉の精製に由来するもので

海外はどこでも日本のようにキメ細やかに精製しないからね。

そもそもお菓子のレシピによくある「粉をふるう」とは、

小麦粉に混ざっている小石だのなんだのを取り除くためである、の説もある。

日本のきっちり製造の粉には必要ないものかも。余談だが。

そして英国のスコーンは明らかに庶民がおなかを膨らませるためのもので

さくさくはともかくとして中がふわふわでは決してない。

まあ、若干水分が残ってるかもな、くらいのスカスカ感で、

あれ単体ではとても食べられるものではない。

そこに大体イチゴジャムとクロテッドクリームで栄養的にはまあ完成しているかな。

私が思うに、どうもスコーンとマフィンを勘違いしている人もいるんじゃないか、

これはアガサクリスティーのミスマープルもの「バートラムホテルにて」にも

「本物のマフィン?」と、アメリカ風のカップケーキではないマフィンが

アフタヌーンティーに出てくるかを英国人が尋ねるシーンもある。

英国のマフィンはたぶんスコーンよりは中がしっとり系かも。

そしてあまり知られていない「クランペット」

これはホットケーキのような、いや、ブリニに食感が近いかな?

クランペットは中がしっとりと言うか、もっちりと言うか、

外側をカリカリさせるので「外はさくさく、中はふわふわ」と言えなくもない。

つなぎにミルクを使うか、バターを作るときに出る上澄み液を使うか、

本格的にはおそらく発酵系の生地ではないかと思うが、

現在本場ではどうなっているか私は知らない。

それはともかく、このあたりの英国独特の粉もの文化がごちゃ混ぜになって

「ふわ、さく」だのと食感が語られている気がする。

ちなみにクランペットは生地を一晩寝かせる、焼いたそばから食べていく、

いわば「クレープ」みたいなモノで手間がかかる。

故に口に出来る人は限られる代物だと思われるのでした。

私の好きな英国人作家サキの作品の中で

日ごろおばさんに虐げられた男の子が逆襲に走って成功した暁、

ゆっくりと自分でクランペットを焼いて食べるシーンがある。

なかなか諧謔にみちた作品だ。

今、ウィキのクランペットを読んだら、私が思っているものとは大分違う。

クランペットはあの穴あきの中にバターや蜂蜜をかけて食べるので

パンではないような、しかし出来合いのクランペットもあるのだね。

ちなみに忘れていたが英国にはロースとビーフに付け合わされる

「ヨークシャープディング」なるものもあるが、

これは私は英国で何度か食べたがどれも同じではなかった。

どこも「なんとなくこれでヨークシャープディングって言うんじゃないかなー」

みたいな、確かに小麦粉が入ってちょっと膨らんでるかも、なものであった。

味は、あってなきが如し。肉汁をぬぐって食べる貧乏臭い食べ物でもある。

日本人としてはかなり雑な私が言うのは何だが、アングロサクソン人、雑。

日本人は繊細な日本人に合わせたアレンジ物がやはり美味しく食べられると思う。

おわり。