読書メモ。

ど根性ガエルの娘」4巻。
作品がヒットして、その後色々思うことがあったのか、長く続けるつもりなのか、散漫にエピソードを小出しにしている印象。
1話、1話がまるで長めの予告編のようで、「続きは○○、○月号で!!」のあおりがないか、気になってしまった。
毎回「衝撃の展開!」って感じだが、特に内容は濃くない。
こんなことを言っては何だが、作品が「伝説」になるためには、1〜2巻で終わらせたほうが良かったのかも。
それが父親への仕打ちであったとしても、作品としてはまとまりが良い。
ただ、私はこれからこの「物語」をどこに落とし込んで行くのか、興味深く思う。
作者は父親同様、有名になってから作品を続けることの難しさを今、経験してるんじゃないかな。
有名になった上で書き続けるのは、簡単なことではない気がする。色々、ゆれることもあるだろうしな。
今回の内容では、作者の父親の漫画家としての真摯さが思いがけず知れて、これだけで父親は報われる気がする。
父親にとって自分の職業人としての部分を娘が理解してくれるほど、うれしいことはないんじゃないか。
作品の出来は、よくないが、これからの展開は楽しみに出来る気がした。しかし、この手のものは書くのが難しそうだ。
一方、「野田と申します」の柘植文さんの新作「幸子、生きてます」
これは、年末の「この漫画を読め!」のベストテン入りしても良いんじゃないか、と言うほど、面白い。
この微妙に人生と読者をおちょくった感が純粋に楽しい。
普通に、幸せ、普通に、不幸、って良いよね。
読むなら「幸子、生きてます」を推します。終わり。