ほんのめも。

西原理恵子先生「毎日かあさん」最新刊。
お嬢様ともども「つんつかつん」の不穏な表紙から察するに、西原先生のお嬢様、絶賛反抗期中。
案の定、ほとんどお嬢様は登場せず、最後に「1年口をきいていない」と、爆弾告発。
あー、こりゃ大変だ、もうこの手のお嬢さんの爆発的反抗期は私もよその子で見てきたが、
母ちゃんの神経を思いっきり削いでくださる、おかあちゃんはそれでどっと老け込む。
絶賛反抗期中のお子様を持つ母ちゃんは「プレ・更年期」だったりするしね。
この反抗期が誰にでもあるように見えて、そうでもない。示し方が緩やかな子と激烈な子の差が激しい。
我が家は二人とも緩やかだったし、その仲良したちもあるのかないのかわからないタイプが多かったものの、
たまに「これ、どうするよ?」と同世代でさえ引くほどの反抗期を振り回す子もいたりして、これはやはりホルモンの分泌量が違うんですかねえ、、
放っておいたらどんな深い穴に落ち込むかわからないので心配だし、といってかまえば全身これハリネズミと化す。
感情の起伏の激しさは心を病んでいるのかと思わせるほど。遠巻きに見て「気の毒」と涙したことも。
しかし、それも二十歳くらいにはおさまるようなので、まあ、よかったかな。
娘の友達で激しく母親を罵る子がいたけれど、成人式にはお母さんと一緒で、大分落ち着いていたな、と思ったが、
お母さんの顔は死んでいたので、長い長い間、無意味に当り散らしてくると、親といえども心はかたくなるのだろうと感じた。
西原先生のお嬢様の場合、お兄ちゃんもいることだし、そもそも母ちゃんが西原先生だし、反抗期も「想定内」のそこそこではないかな。
毎日かあさん」では、少々ボケかかってきたお母さんとの話とか、年をとってきたお兄さんとか、留学から帰って落ち着いた息子さんとか、
「かあさん」と言うより「毎日家族」ってかんじ。そこがやはり良い。
終わりつつある子育てを振り返る話など、これぞ「おばちゃん的会話!」で癒される。さすが「毎日新聞」連載、ってかんじ。
「おばちゃん的会話」に飢えている人に特にお勧めかも。やや危険を孕みつつも、いい家族の話です。