夏の読書案内。(その1)

英国作家「サキ」没後100周年、一人祭りとして。
以前、はてなの「今週のお題」で「人生を変えた一冊」があって、私なら迷いもなくアート・スピーゲルマンの「マウス」を推す、と思った。
文字通り、私の人生を決めた本なので。マイダーリンが婚約前に私に読ませてくれた本だった。
「こういう本、読んだことある?」「気に入ってもらえると思って」と、
それは私が初めて読む洋書漫画でその業界で今もご活躍中の小野耕世氏が翻訳している。
あれは「アメコミ」ジャンルかはたまた「コミックジャーナリズム」か、あるいは米国版「バンドデシネ」か。
よくわからないが、衝撃的なまでに面白い本だった。私は漫画でここまで心を動かされたことはない。
内容は、ねずみに姿をかえた主人公の「ホロコースト」経験で、その壮絶な経験をした父と息子の話でもある。
貸してくれたときはいつ完結されるかわからない、翻訳してもらえるかわからない、と、
「この本の続きが読みたければ、、」ぼくと結婚するべき、てな成り行きで、まんまと私はそれに乗ったわけで、
いやー、面白い本に弱いとは、人生の進路を誤るね、なんて、
「僕ならもっと面白い本を読ませてあげられるよ」のダーリンの言葉に「うそ」はなかった。
結婚して以来、面白い本に不自由したことがない。
「マウス」の完結版が翻訳されたのは結婚して10年ほどしてから。
(追記・これは「体感」であって、実際は3年しかあいていません。小野耕世先生、ごめんなさい)
まあ、結婚してなければ、続きは読めなかったな、人生の選び方はいい加減でも間違っていなかったかも。
人生を決めた本が海外ものでも「漫画」である私の読書案内は、この後もだらだら続く。(たぶん)
お盆が終わっても、雑事多々、ネットにはしばらく行ったり来たり。