ネットのキラキラ。

最近読んだ週刊誌に「キラキラアカウント」の若いお嬢さんが詐欺で捕まった詳細記事があって、
その被害額が意外に大きかったので、ネットで高額の買い物をする人がいるのだなあと感心した。
残念ながら見逃したが、この事件はテレビでも大きく取り上げられたらしいので、
やばいご職業のかたがたのお手伝いだったんじゃないのか、彼女がネットで演出した「キラキラ」は結局「広告」だったんじゃないか、
地方から来てたかだか2年程度のお嬢さんが仕掛けた詐欺にしては額も大きい、騒がれるのは裏があるからかも!と大人(=おばはん)の私は思ったが、
連休中に行ったラーメン屋で読んだ女性誌には詐欺を行った女性がまるで時代のアイコンであるかのごとく詳細に分析されていて、こんなに人気があったのか!と驚かされた。
詐欺師がネットをしていたか、ネットをしていたから詐欺に手を出したか、の問題ではなかったのね。
先日、寝込んでネット廃人をやっていたころ、この手の「キラキラアカウント」を見つけて、写真ブログが好きな私はそのキラキラぶりにたいそう癒されて、
「世の中にはこのようなものもあるのか」と感心してみていたんだが、詳細を見ていくと
どうも「キラキラアカウント」には2派あって、1派は「みてみて!私の素敵な生活!」で、もう1派はそのアカウントを冷ややかに見下している「私のほうが本物よ!」な、
不思議なことに「みて!みて!」の単純派のアイコンの多くは自撮りであるのに対して、「私こそが本物!」派は若い女性タレントのアイコン、
特に石原さとみちゃんが多いのは、なぜか?
堀北真紀ちゃんや武井咲ちゃんのような本物の美少女には基本的には「なれない」と思われるからか。
石原さとみちゃんにだってなるのは相当難しいと思われるがあの親しみやすさが仇になっているのかな、
なんとなくメイクや髪型、服装で「なれる!」様に思えるのか、うーむ、若さは錯覚で出来ている。
私には「スタバの新作」や「メイク道具」に詳しくて「素敵な彼氏に愛されている私」アピールはどちら側であっても同じに見えるな。
むしろ、私は「みて!みて!」派が好きかも、その世界が真実ではなくても、誰かの心が慰められるのなら、それで良いじゃないの。詐欺は悪いが。
私が最近見つけた「自称・お上品お嬢様奥様」は「私こそが本物よ!」の「見下し」派で、読み続けていると、しみじみ「品性」だけは自己演出できないものだとうかがえて、感慨深い。
ネットは「ない」ものも「ある」ように見せかけられる場所だが、本当に「品のよさ」だけはそれが「ない」人はあらわすことが出来ない、
これほど「ない」ものがはっきりとネットに出るものだとは、「キラキラアカウント」は、それを露にしただけ、ネットに存在する意味はあるな。
「上品お嬢様奥様」からは、たぶん実家がお金持ちの男性と結婚できたのがうれしくてたまらないのはわかるので、
その幸福感をほかの哀れな単純「みて!みて!」を見下さずにツィートできたらもっと良いんじゃないか、
なんにしてもこの手の写真情報アカウントはなくならないで欲しいものよ、雑誌がないときの雑誌代わりになるしね。
ネットの「キラキラ」はあってほしい派、他愛のないうそはネットの華よ、、