不況に育った子供の話。

昨日だったか、ふとつけたテレビで芸能人の私服ランキング(?)なるものが放映されていて、「値段」で順位がつけられていた。
見るともなしに眺めていたら、現在高2の「ファッションモンスター」な娘が心底怒ったように
「この人たち、バッカじゃないの?なんで服やバッグなんかに何十万円も払うの、同じようなのが「しまむら」とかに売ってるじゃない」
「それだけのお金、もっと他に使うことがあるでしょう?」と言ったので、考えさせられた。
「これだからデフレに甘やかされた馬鹿者は、、」としたり顔の経済人は言うかもしれないが、
服やバッグに数十万円もかけるの感覚がどこかで間違っていると憤る若い娘の言葉はまっとうだ。
テレビがたれながしているこのいまだ「バブル」な価値観に反吐が出るような顔をした娘みたいな子供たちは多分少なくない。
「こんなに高いものを買った!」がステイタスにはならない世代がもう存在していて彼らがこれからの世界を創る。
戦前にリセットしたいがごとくの政党が多くの議席を得るとの話がもっぱらで、その腐ったような価値観と、
これから若い世代がどうぶつかるか、どう消化していくか、見ていたいと思う。
今朝の新聞では、勝間和代を駆逐した、勝間氏よりもさらに著作の多い香山リカがまたタイムリーな本を出していて
この人が叩かれずに済む理由はなんだろう、と不思議に思う。
「若者のホンネ 平成生まれは何を考えているのか」とは、また、平成世代をドン引きさせるような、年寄りを説得するような調子で書かれているんだろうな、と
結局平成生まれの親である「年寄り」の方が数が多いか、そういう人間に迎合する言葉を綴ればそこそこ儲かるか、
そのお金を香山さんは何に使うんだろう?
「最近の若者・・・がリアルに理解できる!」なんて「幻想」だと私は思うが、香山さんは思わないんだろう。
そこに大きな「溝」があるのを私は「リアル」に感じるが分析好きの人間には見えない。
いい大人が本当にダメになってるのは見えているかな?
わかった「ふり」をする大人の言葉も、子供たちは拒否をする、ま、それは今の時代に始まったことではないけれど。
私は、「モノ」にお金をかけすぎることに違和感を覚える娘がどう生きていくか、楽しみにしている。
でも、ごめん、バブル世代の母ちゃんはシャネルやエルメスのバッグを持っています。
いずれあなたたちに使ってもらおうと考えていましたがいらないと言われるんだろうなあ、としみじみわかりました。
多分、持ってくれるとしたら、「ママが大事にしていたバッグ」に価値観を見出してなんだろう。
ありがたい話だ。