いじめ自殺問題の報道について。

最近やたらといじめ自殺の問題がクローズアップされててものすごく嫌だ。
もちろん自殺するまでに追い込まれた子供達は可哀想だけど、こうもしょっちゅう取り上げては
かえって悪い影響を今いじめられている子に与えないだろうか。
「あいつ、また死んでないから、もっとやってもいいんじゃない」とか「死ねばいいのに」と、
耐えてる子へのいじめをエスカレートさせる刺激になったりしないだろうか。
うちの娘の中学でもいじめはしょっちゅうある、もう持ち回りみたいに誰かが必ずやられてる、本当に腹立たしい。
いじめられて死にたくなったら学校やめていいから、と私は子供に繰り返さずにはいられない、
学校なんて行かなくてもいいんだから、死ぬ方がマシの学校なんて行く必要ないからね、と
これは親も先生も言ってもいいことだと思う。子供が死ぬほど追い詰められてる精神状態とは、
重病にかかってると思っていいもの、40度以上の熱のある子を学校に行かせますか?行かせないでしょう。
とは言うものの、中学生くらいの子供は本当に親に何も言わない、友達のことでも何でもとにかく隠したがる、
それも一つの成長と見てあげなければいけないが親としても態度のあらわし方に苦労する。
特に男の子は、厄介だ。母親とは急に口を聞かなくなる子もいるし、問題がなくても精神は身体の成長に従って
やや不安定な時期でもある。どうなんだろう、ひょっとして、と、もういつも心配ばかりだ。
とにかくTVで子供のいじめによる自殺ニュースを毎日聞かされるのは沢山だ、
いじめられてる子に「死ね、死ね」と言ってるように聞こえさえする。
またひょっとして「今の教育が悪いからこんなことが起きる」「今の教育基本法が悪いせいだ」「先生が悪い」
「だから、教育基本法をかえよう」「先生の首も簡単にきれるようにしよう」
教育バウチャー制度ならこんなことは起きない」につなげられていくんじゃないか、
安倍総理は放送に口出しするのが好きな人だからなあ、なんだかゾッとする。
マスコミを使っておかしな流れを作ろうとしてないだろうか。
いじめはどこでも必ず起きることでそれに対処するための何かが必要なのは確かだが、
先生の指導力不足だからとか、日教組が悪いとか、それは違う。いじめは大昔からあった、
私が子供の頃もいじめが原因で自殺した話はよくTVで見た。頻度としてはあんまり変わらないと思う。
だから「愛国心」の強調される「新、教育基本法」で「いじめがなくなる!」なんてことは絶対にない。
むしろ、もっと陰湿になって、自殺があっても押し隠されて、報道さえされなくなるのが現実じゃないだろうか、
大体「愛国心」に満ちあふれていた戦時中でさえ疎開児に対する田舎の人間のいじめは凄まじかったと聞く。
(実家の父親はいまだにそのことを心のそこから恨んでいる)
こんな、子供を亡くされて心から哀しむ人たちを見せ物にするようにして教育基本法改正をすすめようとする政府に
私は不信感いっぱいだ。やたらと「いじめの自殺」を取り上げるのはどうにかして欲しい。
いじめを受けている子供達を心配しているのならなおさらのことだ。
「死んでもいいのかな」なんて思ったらどうするつもりなんだろう、それでまた子供が亡くなったら
マスコミはそこに行くのかね、「教育基本法が変わったらいじめはなくなる」なんて臭わせながら。
でも死んだ子はかえってこない。教育基本法が変わろうがなにしようが。
とにかく「いじめ、自殺」報道のやり過ぎに私はむかついている。