あえて「負け犬の遠吠え」に突っ込んでみる。

ああ、雨があがったー!!で、わたくしはシーツを洗ってシーツを洗ってシーツを洗って、、
エンドレスでやっておったのであった、、よく乾いたので非常に嬉しい。で、酒井順子さんに突っ込み。
酒井順子さんの本、特に「負け犬の遠吠え」なんかに専業主婦である私が突っ込むなど天に唾する所行も同然!
と知ってはいるが、シーツが洗えたしもうどうでもいいの私、、と言うか、いつも感じる違和感を少し。
私は酒井順子さんが描く人物像とは常に統計で出された平均的体型、みたいなもんじゃないかと思う。
実際はその型にあてはまる人は全体の数%に過ぎないんだけど既製服なんかはその数値で作られてしまう、
だからぴったり身にあう人は以外に少ない、みたいな。いそうでいない人、って思うんだなあ、
「未婚女性を虐める図太い既婚者」なんて。私は酒井さんみたいに結婚からうまく逃げ切った人が
こんなふうにあくまでも時代に応じて自分のポジションを有利に確保しようとするのがなかなかに面白い。
酒井さんと私は多分2〜3才くらいしか年が違わなくて(私の方が下ですが)だから同じような時代を
20代で生きてきたんで、私が結婚した当時、20代で結婚するやつなんて本当にまわりから笑い者でしたよ、
「負け犬」扱い、そしてバブルの崩壊を経て給料カット、最悪リストラ、なんて世の中でうっかり家庭を
もったがばっかりにいらぬ四苦八苦をしているやつらが若くに結婚した連中の大半です。そういう連中に対して
「ほーら!」と勝ち誇れるのが酒井さんのような上手に結婚しなかった「勝ち組」の女性だと思いますね。
大体結婚が「安定」だった時代の人じゃないでしょ、酒井さんも私も。
もうすでに結婚は選択制になってたような気がしますよ、特にそこそこインテリの多い職場に於いてはね。
でも酒井さんは御自分を「負け組」だとおっしゃる、多分、怖いんでしょうね、生活にあえぐ同世代の既婚者達が。
いつかあのみじめな生活の連中が私のような優雅な人間を襲うようになるかもしれない、、
ううむ、なかなか鋭い危機感、御立派です。その前にまず叩いてきそうな連中を叩けないようにしておく、
例えば私みたいな専業主婦とか、あの素晴らしい理論武装を施しておけば叩いた方が馬鹿をみるのは
目に見えてますもんね。何をいっても私なぞもう図式通りに当てはめられますもん、
「専業主婦がいたいけな独身女性を苛んでる、、」いじめの構造のモデルにするのは簡単です。
でもねえ、酒井さんの結婚観てやっぱり違いますよ、例えば冒頭で「好奇心、冒険心溢れるから負け犬になった」
などとふぐを食いに行こうと誘う既婚男性の話が出てきますが私は好奇心でふぐが食いたけりゃ自分の金を出して
食べに行きますね、ふぐごときの食事で中古の男、、いや既婚者に足開こうなんぞ好奇心冒険心云々の問題じゃ
ありませんぜ、そりゃあ「お間抜け」って言うんですわい。冒険心いっぱいならやっぱり結婚でしょう、
何があるかわからない、博打みたいなもんですよ。決して「安定」なんぞじゃない。人生の一大冒険です。
安定志向だからこそ、結婚しなかったんだと思いますね。
酒井さんは妙に「不倫」を楽しいお遊び的に取り上げますが私の知る限り不倫ほど、小汚い行為ってないです、
本人達は大得意でもあとが悲惨な例を私も洗濯干しながらみてしまった事があります、
ホンマ見せられんのはトホホですよ、大体女性が損しますからね。宿舎住まいをしていたおかげで
単身赴任者のいけないお遊びなんぞをみて腰を抜かしたもんです、前の週末は奥さんと子供と過ごして
次の週末は現地の彼女と、などと、しみじみ結婚は博打だと確信しました。うちだってわかんないですからね、
今はしてないにしろ、いつかするかもしれないし。結婚ってやっぱり不安定なもんです、
やってないもんの「勝ち」です。
酒井さんのやり方ってちょっと狡いんですよね、どこまでもうまく立ち回ろうってする感じ、
敵でもないものを「敵だー!」って騒ぎ立てて事を運ぶ、すごく時代にのってるって感じです、
日本全体がそんな感じですもの、「北朝鮮は悪ーい!」「中国も悪ーい!」「だから先取防衛だー!」てね。
酒井さんによれば男をうまく「はめた」女だけが結婚できるらしいのですが、手練手管なんておかしな発想です、
普通、したくなければしませんよ、結婚、男も女も。する気のない方が御自分のそのやる気のなさを隠そうと
妙に気の毒な既婚者を攻撃するのはよくないです。やめて欲しいもんです。
何げに長谷川町子さんや元プリンセスサーヤの名前をお出しになったり緒方貞子さんを「呼び捨て」にしていたり、
不倫の果て相手の子供二人を焼き殺した女を「向田タイプ」と呼んでみたり、その無謀さ、
あまりに非道過ぎて私の好きなタイプじゃありませんね、保守の皮をかぶった卑怯モノのようで。
そういや都内にすむ身内がなんでか立教卒業者を嫌っているのを思い出しました。
「なんチャって金持ちの金の足りない部分は「リベラル風味」で補う学校」だって、
微妙に酒井さんを思い出させて私は納得してしまいました。今のネット上の「なンちゃって右翼」も
その範疇にいるような。だらだら長くなってオチ無しです。明日から3日程「湯治」にいってきます。
暑い盛りの温泉です。私は世間様の向く方向とはいつも別に行きたいのです。「オタク女子研究」は三日後に。