先日泊まったホテルの形式も低層階が安めの価格で部屋も狭く、
上に上がるほど値段が高く、広くなる。
私は高所恐怖症があるのであまり高いところが好きではないし、
もしもの時になかなか逃げられないのになあ、とつい思うのは
土着民族の遺伝子刷り込みなのか。
先日のホテルでは宿泊客の半分がビジネススーツで、残りの半分は年寄り、
外国人、私たち夫婦のようなお上りさんであったが、
驚かされたのが私たちと同程度のそこそこの高層階宿泊の年配ビジネスマンが
ロビー階で若いビジネスマンと待ち合わせて、
しかもその若者は低層階の部屋に宿泊しているようだったことだった。
低層階にしてもそれなりの値段だろうになあ、どんな功徳を積んでいるのだ、
この方々は、と考えて、最近還暦を迎えたので役職を返上して嘱託で働く兄弟が
「俺ももっと早くに文転就職をしていれば、、、」と悔しがっているのを思い出した。
兄弟は地方旧帝大理系を学部で卒業し、10年以上技術職で働いて(5年欧州駐在)
のちに某外資系企業に転職し、再度現在の日系企業に文転就職をした人間で
同じ学歴の同期が早くに金融系に就職し40代で現在で言う「FIRE」をしているのを
知って「要するにこの国で最も稼ぐのは文系職ということよ、、」と
私がホテルで見かけたビジネスマンたちもおそらくは弁護士か会計士、
理系国家資格職のにおいがしない、けどお金を扱っている匂いはする、
多分、何らかの「経費」で宿泊費が出るんだろうな、などと思ったのでした。
不思議なことに我が兄弟はパリパリの旧帝大工学部修士卒の私の娘に
文系就職は一切すすめなかった。娘が現在ついた仕事に大いに満足している。
考えてみれば都心部の素敵ホテルに経費で泊まれてもそれは「仕事」なので
そこが「ア〇マン」だろうが「〇〇ホテル」だろうが、あまり関係ないのかも。
気難しそうな顔をしていたしな、ビジネスマンたちは。
ホテルの別館はオフィスがあり、レジデンスもありで、
夜に一人で食事しているお年寄りの方はそのレジデンスに住んでいるようで
ホテルは少々高齢者施設化している部分もある気もした。
高須クリニックの先生も某ホテルをほぼ「部屋」として借りているようだし、
この国のあれこれは「経費」で賄われているのだな、としみじみ。
そういうホテルはゆっくりするのは不向きなのかも。
と、おばはんは思ったのでした。おわり。