読書メモ。

ル・カレの「ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ」を読んでいて、自分もまた「携帯」文化にどっぷりなことを痛感する。
この作品が書かれた時代には当然携帯なんかないんだけど、つい「携帯使えばいいのに」的な感覚が浮かんでしまう、
子供に「あんたたちは携帯があるから計画性がない!」なんて叱れなくなったわぁ、、(涙)携帯は人を変えたね。
人とつながる手段が簡単になるのは時代をも変えるか、生き方も変わるものね、、
以前「寒い国から来たスパイ」を読んでさほど面白くなかったのは、この「微妙な現代」という時代設定によるものだと今回やっと気がつく。
「ティンカー(以下略)」は1970年代の作品で、40年以上前、この時代、私はまだ幼児であったのでどんな時代だったか、今ひとつピンとこない。
と言って、全くわからない時代ではないからこの「微妙」さが作品を読むとき邪魔になる、
いっそ、全然自分が知らない時代の作品の方が臨場感があるような。「シャーロックホームズ」ものとか。
そういえば、「シャーロック」を見て、改めてホームズモノの短編集を読んでみたが、本当に晩年は「養蜂業」をするようだ。
引退して「養蜂」って、ポアロも引退後は「ナタウリの新種開発」とか言ってたな、「探偵」は何故か農業系(?)に走る。
ホームズものの派生系といえば「名探偵モンク」がそうだったんだな、などと今更。
モンクさんは農業系には行けそうにないなあ、でも最後は幸せに人と「つながる」、そこが昔の「探偵」とは違うか。
というような事を考えつつ、ル・カレに戻る。古めかしいスパイ方法に戸惑うシーン以外は面白い。
ヨーロッパ東西の諜報戦って結局は「戦後処理」だったんだな、そういうのが分かって面白い。
壮大な喧嘩の後始末はどこの国でも大変。この島国でも。中国では日本人が「蹴られた」とか。
本来ならば今の時期、上の娘はかの大国に行ってたはずなのでいかないようにして、ほっ。
「海外に行ってもいいけど、「インターン」はやめてね」とつい言うと「紹介先がひどいところばかりじゃないから」って、
それでもやめてぇ、、とか思う母ちゃんであった、、