シリーズ、「電波男」を読む。その2

さてさて読後のこの不快感を拭うためにも何が嫌だったかはっきり書こう。
「レベルの低さ」だな。これがどうしてそんなに話題をよんでるのか不思議なくらいレベルが低い。
「もっと志を高く持て」と「紅の豚」の空賊の台詞がうかぶ。
これじゃあ真性オタク達にかえって失礼な内容じゃあるまいか。
私の知ってるオタク達はマイダーリンも含めて実に楽しげにオタク道を歩んでいる。
ちなみにダーリンは決してイケメンではない。デブ、眼鏡の2重苦(?)を背負っている。
でも決してそのせいでオタク道を走ってるわけではない。生まれながらにこういうオタクだったと思う。
一般的に見ればなんじゃそれ、の事を探究するのが楽しくてならない、「西原フォロワーは全部買う」と称して
「何もこんな本まで買わんでも、、」というのをせっせとネットで注文する。
そして腹が立つのはいつまでもそれを読まなかったりする事だ。何が「未読王」だよ!もう書庫が一杯やんけ、どないするんや。
私的な事はさておいて、レベルの低さにがっかりした事の一部は編集のまずさにあったかもしれない。
思想の統一がとれていない。全体に結論へと至る説得力が物凄く弱い。
「3次元の女はダメだ、これからは2次元に「萌え」することで社会を変えよう。」これはこれでいい。
「「恋愛資本主義」に毒された女達よ、さようなら、僕らが2次元で十分幸せだ。」これもオッケー。
「オタクは何も悪い事をしていないから胸をはってオタク道を歩もう」も当然と思う。
ただそれ以外にかかれてる事があまりにもあまりにも、馬鹿。
「3次元の女に追い出された僕らがどうして2次元で幸せになっていけない?」ここがわからん。
電波男」を3次元から追い出したという女は女の中のかなり少数派じゃないかね。
大体、東京都内の高3女子の処女率がほぼ5割と聞いて「処女はもういない!」と反応するのには恐れ入る。
あとの半分の女は死んでんのか!私は「へえ、東京でもまだ半分も処女がいるのか」と感心したがね。
つまりいいたいのは「綺麗な子の処女率」というわけか?そんなに処女は重要か?
前半部、こういう事と、「イケメン」「DQN」「スーフリ」「風俗」とでてきて
いったい何がいいたいんじゃ、あんた、と混乱する。
「素人の処女」と「風俗女」の事だけ取り上げれば前半部「風俗の女なんて」といっておきながら
「心の清らかな風俗の子ならば、、」なんて言ってみたりする。じゃ、さがせ。まだ3次元は開拓の余地がある。
心だけ求めるなら3次元の世界も結構広いもんだよ、でも本当は違うでしょう。
心だけ、なんて嘘だとはっきり認めた方がいいと思うなあ。
そうでなければああも「イケメン」という言葉はつかわんだろう。自分が見た目をかなり重視するから相手もそうだと思いこむ。
「イケメン」の代名詞として「キムタク」という言葉が2度ほど出てくるがまあ、彼が天下の「イケメン」としても
実質彼の嫁は工藤静香ですからこれがうらやましくってしょうがない、工藤静香が天下の美女だと思う男は
いったい日本にどれくらいいるんだろう。いいカップルだとは思うけど。
それから「電車男」。この内容を「負け犬が福音書扱いしている、負け犬が見栄えのいい純真なオタク君を
自分好みの男に改造して2次元をすてさせてしまう」という。
それと「負け犬女をコスプレさせてこそ勝ち」という思想に一体どんな違いがあるんだ。
結局相手に自分の好みを押し付けあうという点に於いてはなんら「負け犬」と「電波男」に違いはない。
結局同族嫌悪に過ぎないんだよ、この人のいってる事は。そこが低い、情けない位。
電波男」ではオタクにもイケメンがいると、後半部分になって取り上げているように美人にも純真無垢な子は確かにいる。
ただなんでそんな子が「電波男」にまわってこないかというと、彼が主張するように「オタク」に偏見があるからでもなく
電波男」が「オタク」だからでもなく、ごめんね、心の御不自由な方にこんな事いうのはほんまに申し訳ないが
やはり君がオタクである以前に性格にかなり難があるせいではないか。
男の顔にこだわる美人って案外いないもんなんだよ、美男美女カップルってすぐ思いつくかい?
人間はないものに引かれるもんだ。「電波男」君。君には「心」が一番不足してるだろうね。
「愛」も自分の中になければ相手だけに求めても無駄。0に0をかけても0だからね。
「萌え」の「2次元」に愛を求めるのは大いに結構。
だからそれに誇りを持ってる事を別の似たものを攻撃する事でおとしめるな、もうすこしうまくやれ。
これは激励です。(再び私が一番むっとした事を明日、最後に)