久々の読書録

近藤ようこ 「五色の船」
昨年、坂口安吾原作も良かったが、それ以上に良かった。
身毒丸」のころから比べると絵の線が柔らかくなっていてそのくだけ感があたたかい。
そしてそのあたたかさが物語の中にある悲しみと優しさをより鮮明に表しているようで美しい。
今年イチ推しの作品かも。
村上もとか 「フイチン 再見」
先日出た2巻より1巻の方が私には面白かった。
多分、私は村上もとかの女性への視線があまり好きではない。どこか古臭く思う。
「女性はこうあるべき!こう感じるべき!!」と思い込みの激しい考え方で
上田とし子のような人を本当に描けるのかな?
1巻は彼女の生い立ち説明が主だったのでそれほど違和感はなかったが。
上田とし子高野文子から何故か知った。
戦時中にあんな絵が描けた人がいたのに今も驚いている。
というのは、私があまりに「戦前」を知らないからなんだろう。
で、「戦前」つながりというわけではないけれど
中島京子 「小さいおうち」
久々に買って読んだ小説。ミステリ風味もあって面白かった。
戦前の暮らしぶりが本間千枝子さんのエッセイにあったもののようで参考になる。
詳しい読書録はもろもろのことが終わったあとで。しばらくお休み。