義時、可哀そうー!が感想。
妻にも友にも恵まれず、唯一恵まれたのは息子運、たった一人だけだけど。
という終わり方でマイダーリンが「その後」を調べると
義時の死後にすぐ「伊賀の方の乱」というものがあるらしい。
義時の後妻が実子を執権にしようと起こした反乱だとか。
跡継ぎである泰時は後妻の実子で半分しか血のつながらない弟でも
命はとらず、その弟はのちに執権になったとか。後日談もできそうだ。
結末はクリスティから着想を得たとのことで「カーテン」かな?
マイダーリンは「カーテン」を読んだことがないそうで、それにびっくり。
「鎌倉殿」に話を戻せば、大変面白かったし、配役が絶妙だった。
一番はまり役だったかも。私の中ではこれまでずっと石坂浩二のイメージだった。
得体の知れなさと、どうしようもなさと、でも憎めない、仕事もできる、
ただ様々な人に恨まれたり憎まれたりで最後は非業の死を遂げる。
その存在に説得力があった。「こんな人だったかも」という。
源義経をろくでなしと描いたのは手塚治虫の「火の鳥」の中で「いやなやつ」と
扱われていたのを読んで、こんな解釈もあるのかと驚いて、
でも菅田将暉君が演じると、嫌な奴でもなんだかかわいい。
どの女性にもそのかわいさが理解できるが一部の男性からは胡乱な目で見られる。
源頼朝も同じくでよく似た兄弟として描いているのも上手かった。
印象に強く残るのは前半(?)はこの二人、
後半はやはり坂口健太郎君が光る。登場回数は少なかったが2代目鎌倉殿の役者さんも
実朝役の役者さんも大変良かった。
後半部分は俳優の面でも「世代交代」がはっきりわかるドラマだった。
出てきたどの俳優さんも素晴らしく、楽しめる大河だった。
安定の山本耕史ももちろん主人公の小栗旬も彼らは私の目からは若手だったが
もう「ザ・名優」なのだな。それがありありとわかるドラマだった。
今年はミステリ小説と大河が当たりだったな。それだけで幸せである。おわり。