読書感想・お菓子の家 カーリン・イェルハルドセン 創元推理文庫

スェーデン・ミステリ。「ショーベリ警視シリーズ 第1弾」とあったので借りた。

3話完結のシリーズものでアマゾンの評判は、まあまあ。

私には、、、、うーん、やはりミステリを読み過ぎているな、

叙述ミステリじゃないかと思ったら、やっぱりそうだった系で、

シリーズの第1作目とあって、登場人物の私生活のあれこれが

書き込まれ過ぎているように思った。

女性作家ものらしく食事の風景が良く盛り込まれ、これはあまり筋には関係がない。

面白さを感じられるのは子供の残酷性が克明に描かれていることで

その上でそれを見守るはずの大人の無責任が際立つ。

第2作目も3作目も子供にまつわる事件のようなので、この作家のテーマか。

欧米のミステリドラマにはよく子供時代のいじめのシーンが出て

それが非常に残忍でほぼ殺人に近いもので驚かされるが

日本でも、まあ、ドラマではそうなるな。

実質、日本でもいじめで再々死んでいるのでどこの国も同じか。

しかし、幼稚園児でほとんど殺人に近いいじめが行われるとは

どこまでが本当か、モデルがあるのか、知りたい気もする。

この作品では片付いていないネタがあるので、それが解決するのか、

3部作として続きを読むことにする。

日本では未翻訳だがこのシリーズは続いているよう。

ヴァランダーシリーズほどの人気はないのか、翻訳は今後されるのか、未定。

殺人シーンは残虐だがそれ以外は「ほっこり」系北欧ミステリ。

おすすめ度は星3つかな。おわり。