先日、初めて「ダルジール警視」シリーズの1作を読み終えて、
ウィキを見るとこのシリーズは最初の作品が1970年
最後の作品が2000年代に書かれているので30年以上続いていることになる。
私が好きだったP.D.ジェイムスが死ぬ間際までダルグリッシュシリーズを書き続け
最後の方は書き手と現在の世代間格差があまりにも目立つ作品であったのを思うと
早めに探偵の死を描いたアガサ・クリスティーはまことに慧眼。
ポアロは活躍した年代がある程度限られていたために
今も理解される作品なんだろう。歴史ものとして読める。
「ダルジール警視」はシリーズ後期の「ダルジールの死」を読んで
ダルジール自身が活躍するわけではなく、
相棒としてまっとうな成長をしてきた若手のパスコーが主人公で
シリーズとして「パスコー」ものを書こうとしていたのか、
レジナルド・ヒルは筆名を複数持つ多作家で、
サービス精神あふれる書き方ですぐ読めるし、展開にも安定感がある。
だらだら読むのに向いているか。「メグレ警視」シリーズに似ている。
先日読み終えた「ヴァランダーシリーズ」はスティーグ・ラーソンを読むためで
マルティン・ベックシリーズ以来ではあまりにも時間が開き過ぎていると思ったものの
北欧系はやはり暴力と社会問題が常にテーマとしてあるもののようで、
これは「伝統芸」なのか、東京創元社が北欧のミステリを多く翻訳しているので
短編などあれこれを読んでいるとこの独特の暗い感じは英国ものにはないと思った。
気楽に読めるのはやはり英国作品ですかね。
と、いうことをメモってそのうちヴァランダーシリーズを
忘れないうちに書くつもりなのをここに。
重くて暗い北欧ミステリ、の結論。おわり。