「映画秘宝」とアテクシ。

映画秘宝」と「奥様」であるアテクシとの付き合いは古い。

結婚したマイダーリンが「スターログ」時代から洋泉社の本に親しんで

その後「映画秘宝」と名前を変えたあとも、なんとなく読んでいる。

マイダーリンは地方に入る数が少ないので入ると即座に買って

読むのを忘れ、もったいないのでしぶしぶ私が目を通している。

よくまあ、これだけアホ臭い「おっぱいと暴力と猟奇」を前面に押し出して

堂々としていられる、とあきれるものの、

アホも立派にやり遂げればそれなりに品格も漂う。

私はこの世界観は嫌いだが、その態度だけは認めている。

しかしまあ、この雑誌はこよなくイケメンと「普通」や「真面目」を

憎んでいて、何故、斉藤工君がこの雑誌に入れてもらえたのかはなはだ不可思議だ。

ま、私は「秘宝ボーイ」というだけで斉藤工君をイケメンにみたことはないけどな。

彼が数年単位で綴り続けたポエムも「そっとじ」以外何でもなく、

これだけ売れているのだから「機械仕掛けのおれんち」が書籍化しても

おかしくないが、でた、という話を聞いたことがないので、

これは彼のキャリアにかかわるのでそっとしておこう、になっているんだろう。

彼は今後も映像の世界でだけ活躍して欲しい。

映画秘宝」は可愛い女の子は容認して「やってもよい」的な態度で

時代の顔の女優たちで時々グラビアを飾ってみるものの、

「シャーロック」で世界的にブレイクした「ベネディクト・カンバーバッチ」を

イケメンであるが故に自分たちの「敵」とみなし、

「カンババ」などと略して微妙な意地悪をして、

意外に「カンババ」が「秘宝」的世界観に理解をしめすのを見て取ると、

急に「あいつ、別にイケメンじゃないし」のように扱いを改めたりする。

なんとも子供っぽい雑誌であることよ、、、とはいうものの、

この「ボーイズオンリー・クラブ」な世界が失われるのを

20年近く雑誌を読み続けたおばはんは残念に思っているよ。

今月号では早くも「映画秘宝の復活を願う映画雑誌」とタイトルの横にあったりして、

まあ、もうちょっとソフト路線で生まれ変わるのかもしれんな。

でもろくでなしが生き生きとろくでなしが出来る場所もこの世には必要じゃないか、

とりあえず「映画秘宝」を読んで猟奇殺人をした!なんて奴はいないしな。

時々特集が面白かったりするので、失くさなくてもよいのにね。

少なくとも、今回、アンソニー・ウォン氏が香港の学生運動を支持する発言を

したがために仕事を失いつつあるのを知ったのは大きかった。

がんばれ、香港俳優!

映画秘宝」では今号で香港俳優を少し特集しているので、

好きな人は読んでもよいかも。

「ファビュラスベイカーボーイズ」(だったか?)の連載も「映画秘宝」だったな、

面白かったわ。

令和にひっそりと姿を消すか「映画秘宝」。

「秘宝」という言葉がまた「昭和」感満載だよな、、、

いや、名前を変えたのは「平成」になってからか。

おばはんは、とりあえず最終号まで読んで差し上げよう。看取って、あげよう。

今年の更新はこれにておしまい。