ミステリチャンネル雑記。

ミステリチャンネルケネス・ブラナー主演の「刑事ヴァランダー」を放映しているが、何度見ようとしても挫折している。
この作品は原作にほれ込んだケネス・ブラナーが総指揮をしているそうで、
その熱の入れ方はよくわかるものの、「ぜんぜん、いけてねー!」と、誰か大声で言わないものか。
私はしみじみ英国の名優と呼ばれる人が、評価も富もすべて手に入れた後、
「挑戦」するのは「普通の人を演じること」なのに納得できない。
いや、あなたはそういうの、求められてないから、無理だから、と誰からも言われないほど大物になっているのよね、、
「ヴァランダー」でのブラナーはいちいち「どう?俺、うらぶれた中年男の悲哀、よく表現できてるでしょ、どうよ、どうよ」と
もう「おれがかんがえたさいきょうのふつうのちゅうねん」力をマックスにして、「ほら、こんなに自然に出来てるでしょ?」ってな、
ところが、やはり長年表舞台で光を浴びてやってきた人間には「うらぶれた中年感」なんて「皆無」だ。
ケネス・ブラナーがなんかやってます」にしか見えない。
私はこの人の一番のはまり役は「ハリー・ポッター」の「ギルデロイ・ロックハート」じゃないか、
と「ヴァランダー」を見るたび、思う。
「能天気で自分大好きで、さほどのことも出来ないくせに人には大物だと思わせている」ってな、みもふたもない人物評だな、
ブラナーがそこまでひどいとは思わないけど。
たぶん、原作はとてもいいんだろうと思う。北欧のミステリは名作が多い。
「刑事マルティン・ベック」は傑作だった、かの国で製作されたテレビシリーズは秀逸だった。
「刑事ヴァランダー」もスウェーデン本国で製作されたもののほうがよほどすばらしいんじゃないか、
とにかく「ケネス・ブラナー」の隠しがたい「スター」性が鬱々として繊細な世界観を台無しにしている。みてられんわ。
はー、もう一度「マルティン・ベック」シリーズがみたいわぁ、あの地味な俳優さんたちが良かったわぁ、
そしてなぜか、私は今のトランプ大統領をみるたび、マルティン・ベックシリーズで
グンヴァルト・ラーソン役をやっていた俳優を思い出す。
今、画像を検索したが、出ないなあ、なんか大柄で乱暴でむちゃくちゃなキャラクターだった印象が。悪い役ではないんだけれど。
ブラナーのヴァランダーシリーズはネットでは評判がいいようで、くさしているのは私だけか。
でも、私は認めない!(ギリギリギリ、、)と、どうでもいいことを残しておくのでした、ミステリチャンネル雑記、続く。