ほんの感想・柳下毅一郎「皆殺し映画通信 天下御免」

ネット連載の書籍化、第2弾。
読み終えて、はて、第1弾は全部読んだのかしら?と確認すると、知ってる映画だけを拾い読んでいた。反省。
最後まで読んだこの第2弾は、存在すらも知らなかった映画作品が多かったものの「地方再生の怪しい罠、、」の匂いを柳下さんがはっきり指摘していたので、面白かった。
「いやー、映画って本当にいろいろありますねえ、、(水野晴郎調)」と言いたくなるほど、地方のカネを使う映画業界、
何が絡んでいるんですかねえ、少なからず公金が流れていますよねえ、、
私の地元でも、こういう「誰が見に行くの?こんなご当地映画」があるな、「絆」!作りには役に立つんでしょう、田舎の人間にはエキストラ経験も楽しかろうし。
出来た映画がそこそこならば、結果オーライだろうが、柳下さんの意見によると「ビミョー」なような、、
と言って、完全エンタメの映画の出来が「良い」とも限らない、「才能ある監督」はそれなりにいるようですが。
「地方」のタイアップものって、増えているのね、が今回の収穫。
柳下さんはボロカスだが、私は「偉大なる、シュララボン」はそれほど悪くなかった、これも滋賀県絶賛協賛作品、
俳優がそれなりだと、それなりは「偉大」なことよ。万城目学作品の常連なのか?の濱田岳くんが、いい。
「皆殺し」なのでボロカス書くのは仕方がないが、それを割り引いても「みたくない」作品もあったり、「見てみたい」もあったり。
私はまだ一度も剛力彩芽ちゃん映画を見たことがないので、ほぼネタバレしていてもやはり見たいわ「黒執事
あと「みざるを得ないかも」はこの度初めて知った「マザー」、怖そうで、面白そう。
柳下さんのこの本は、しょぼい紙質だが、なんと「1500円プラス税」前回は「1680円プラス税」、
今回は何故か取り上げた作品が少なかったのだよね、どうしたことか。
でも、前回に引き続き、面白い。映画を苦行として観る側の「哲学」も学べます。