先日、朝日新聞の「ざっくばらん」というところで松井証券社長の人に「混合診療の解禁は何故必要ですか?」と聞いていて、
その答えらしき見出しが、「弱者は我慢、は乱暴な論理」とあって混乱した。
ネットでいつも信頼して読んでいるお医者様日記でも経済学専門の方の日記でも混合診療の解禁に反対されていて、
私もそのご意見に納得しているのだけれど、
記事には「解禁で保険外の治療が広がれば金持ち優遇になりませんか?」の問いに
「むしろ逆ではないか、混合診療禁止で本当に困るのは経済的に余裕のない人たちだ、
「弱者は保険が認められるまで我慢しろ」というようなもので、乱暴な論理だ」とあって、ますますよくわからなくなった。
混合診療解禁で、保険適用外の診療が受けられるのは経済的に余裕のある人で
それだけは自己資金で出す、と言う人が多くいれば、その診療が保険内に認められるようになると私には思えない。
相変わらず経済弱者は保険内の診療しか受けられない、と言うことになるんじゃないのか。
保険がどうなっているかよくわからないけれど、安い保険内の診療しか受けない、と言う人に病院のサービスは
悪くなるんじゃないか、やはり自費で保険外診療を受けられる人を優遇するんじゃないか、そう考えてしまう。
もちろんサービスは金で買え、というのは納得している。だから、今病院などでむちゃなことを言うらしい患者には腹が立つ。
保険料が高くなってきても、やはりアメリカなどに比べれば日本の医療状況は恵まれているように思う。
しかも、文句を言ってくる人たちは、どうも経済弱者らしく保険もちゃんと払っているのか、
その保険料負担も高いかどうか怪しいと思う。みてもらってありがたい、の気持ちを持ってないのは残念だ。
(と言って、死んでも診てもらいたくない!と言いたくなるひどい医者もいるのは知っている。)
とにかく、この松井証券の人のいってることが経済学的に正しいのかどうかよくわからん、いや、理屈としてもわからん。
なんだかなあ、教育バウチャー制度にしても、どうも「金があればいいんだよ」の考え方が底にあるようで、
もちろんそれは大事なことではあるものの、そればっかりじゃないだろう?と言いたくなる。
「金さえかければ何でも解決」みたいな、確かにお金は大事だ、お金がないと子供を育てるのは困難だ。
でもお金と同じくらい大事なものを全く無視しているように思う、お金も必要だけれど、時間と人手が十分あれば子供は育つ、
お金はこの3つの中でもっとも比重が軽いものに思う。
お金だけふんだんにかけても、教育は成り立たない、確かにお金で人手と時間は買えるところもあるけれど、
おそらくはお金をかけてそういうものを与えられて育ったはずの安倍前総理なんて、急に首相職を退いてしまった。
この方の受けてきた教育ってその程度のものだったの?と、私は未だに教育再生会議が活動しているのが忌々しい。
しょっちゅう「徳育の教科化」と言ってるが、今、「道徳」という教科があるのを忘れてるんだろうか?
「道徳の時間」があってもこうなんだもの、「徳育」でどうにかなると思えない、
今あるものでなんとか考えてくれないか?と思わずにはいられない。(なんであんなに「徳育」って言うんだろう?)
金さえ出せばいい教育が受けられる、金さえ出せばいい診療を受けられる、ある程度、確かなことなんだけど、
でも、やはりそれだけじゃない、混合診療も教育バウチャー制度もそこを全く考えてないような気がして、何となくいやだ。
松井証券の社長の理屈に納得している人はいるのかな?私はやっぱりわからん、バウチャー制度もわからん、、、