「売り家と唐様で書く三代目」、、、

と言う昔ながらの川柳があって、それを思い出すことを目の当たりにしている。

地元で製品が良いので定評のある店が2代目からは順調に店舗を増やし

安泰だと思われていたのだけれど、3代目の出来がいまいちらしく、

親の力技で某私立大学入学、その後留年しそうになったら留学と、

親は都市銀に就職してほしかったのがコネはあっても能力足らずで

やはりコネで某社の「コンサルタント」になったのはよかったが3年もたず

これもまた親のコネで別会社に転職したものの今度は2年もたず、

なんらかのフリーランサーを名乗っていたものの

実際は家業の役員報酬だけで生活して最近家業に連れ戻されたが評判がよくない。

昔の「コンサルタント」関係で、都会だったら良かったかもなあ、の設備を整えたが

おそらくは金だけがかかって儲けにならない。

コンサルタントだの某国仕込だのと地元マスコミに持ち上げられ、

(たぶんこの「広告」も相当金がかかっている)一応評判になってはいるが

最近、ここの製品は売れ行きがよくない。品質が落ちているようだ。

何故、3代目は、自身の家業が何で成り立って、何に支えられているか、

一瞬でも考えられないのか、「俺、○○だからえらい!」ではないんだけど、

何故か、3代目がことごとくじい様、ばあ様の作り上げたものを壊していく。

親の苦労も見えてない。

私の幼馴染が零細町工場の2代目の兄弟で、

幼馴染の子供たちは立派に自活する道を見つけてやっていってるんだけど、

肝心の2代目の子供たちが見事なまでにぱっとしない。

と言うより、かなり、やばい。

「まあ、もうつぶす用意はしてるから」と幼馴染はあきらめ顔で

そこそこ溜め込んだ資産を運用して

老後は子供と孫の面倒を見ながら過ごすと算段を立てて安泰だろうが、

苦労して親の工場をつぶさないように色々乗り越えてきた2代目の兄弟は

どうなるのか、何故、ああも見事に3代目はいまいちになるのか、

昔から川柳があるほどだから法則なのか。

3代以上続く会社はまことに人材が立派であるのだろうなあ、と思うのでした。

私世代は戦後裸一貫で苦労して成功した親の子供=2代目になるけれど

その子供世代、つまり1代目の孫世代でぱっとしてるのが見当たらない。

何がよくなかったんだろうなあ、と

もちろん、私自身も私の親もぱっとしないんで特に考える必要がない、

ぱっとしない母親から生まれたにしては子供たちはかなりぱっとしているほうなんで

何が良いとか、悪いとかの問題ではないのかもしれない。

でも確実にあの店は今後10年ほどでなくなるだろうなあ、と思うのでした。

ご一族はそれまでの資産で問題ないだろうが潰れたら従業員は迷惑する。

取引会社も。せつない。終わり。