「教えてもらわなければ抜けた穴が何かわからない」

日本の公教育はほかの国に比べて出来が良い方ではあるものの、

頭の悪い政治家と利権狙いで付け込む有象無象のせいで時々決定的「穴」が開く。

「ゆとり」の言葉を私は嫌いだが、「必要ない」と省かれた部分は

私の子供たちが進学高校に入って初めて必要だったことを痛感した。

娘たちは二人とも進学校の理系に進んでいたので数学を学び始めて理解が難しい部分が

ところどころあり、これは高校入学前の課題でさらりと触れられた「行列」「確立」に

準ずるものだったように記憶している。

後になってゼット会が「今年からこれは義務教育でも追加されました」と参考資料を

送って来たので、その簡単な説明と薄い問題集をやっただけで

上の娘の数学はトップに戻った。

娘は勉強を始めてからすぐ「何かを習っていない!」と知識の抜けに気がついたが、

なにも習っていなければ、何が足りないのかわからない。

抜けているものを知らなければ足しようもない。

本来高校が「抜け」をもっと意識して教えるべきだと思うが、そこまでに至らない。

これは公立高校普通科から大学の理系学部に進んだ時も同じことが起こるようだ。

能力に問題がなくてもそんな小さなつまずきで本来製造業に行くべき人材が

安易に「金融業」に流れてしまうのはもったいないと思うのは私だけか。

今回の藤巻息子の発言で、経済学部卒の肩書ばかりは立派な馬鹿が金融業に

「親のコネ」だけで流れ込んでいるのを目の当たりにして、

本当に「数学」が出来る人材を「国立・理系」からとるのかよく理解できた。

下の娘は普通科理系クラスで同級生が旧帝大・理系に進んだものの、

学部卒で金融業、外資コンサルタント業、何とか総研に就職してしまった。

修士まで進んだ人間は大体メーカー勤務。

上の娘の同級生でスーパーサイエンスコースから旧帝大・理系に進んだ生徒たちは

無事修士まで進み博士課程や海外大留学など、公立校でも特化したコースにいると

理系として進んでいけるようだ。

藤巻息子が自分の失言の正当性をいつまでも言い張っているのを見ていると

ものすごく頭が悪いので自分の頭の悪さすら見えない、ただひたすら強情な、

親も教員も見放した系の人間で彼には教育は必要なかったな、

それでも親はコネで子供の面倒を見ようとするのだな、とあきれてしまった。

「ダメだ、こりゃ」と維新の議員連は思わないものかね。

とにかく公教育をへたにこの手の人間にいじらせてはいけない、がよくわかった。

おわり。