海外ドラマメモ・「ミセス・ウィルソン」

今日からNHKで始まる「刑事ジョンルーサー」シリーズで

「圧倒的」存在感を誇るアリス役のルース・ウィルソンが主演した

彼女の祖父母の実話ドラマが放映されて完結まで見終わった。

感想は、大変面白かったのだけれど、

それはどこかギャグ的な面白さと言うとご家族に失礼かもしれない。

今後英国を代表する名女優となりそうなルースさんのおばあさまの夫、

つまりおじいさまがとんでもないうそつきのペテン師だったか、

あるいは時代に翻弄された悲劇のヒーローであったか、

そのどちらでもあったかも、な話で、

少しネタバレすると、ルースさんのおじい様はもうめっちゃ女作る、

女といちいち子供を作ってる、

そしてその女それぞれに他の女の存在を完璧にばれないようにする、

いわば女たらしとしては天才的な、嘘つきとしても天才的な、

と言ってもそれは職業的な業病といえるかもしれない、

なぜなら彼は一時期「スパイ」だったので、て感じで、

原作者(?)のおばあさまとも実は結婚していると見せかけて、

最初に結婚した妻とは離婚していないので

「ミセス・ウィルソン」ではなかったかも、な、

しかし、わかっているだけで4人いた彼の「妻」はそれぞれ全員

自分は彼と結婚していると信じていた、

故に全員が「ミセス・ウィルソン」を名乗る、ドラマのタイトルは複数形か?

と思ったが、そうではなさそう。

あまりにも奇妙な人間だった「ミスター・ウィルソン」、

カソリックなので最初の妻とは離婚していない(と言うかするつもりもなかったよう)

カソリックなのでそれぞれの妻とも子供をぽんぽん作る、

とにかく律儀にいちいち結婚はする、

ご丁寧に結婚のために文書偽造もする、「スパイ」で鍛えたスキルがあるので、って、

これが「ドラマ」だったらとても「ありえない」とつっこみどころ満載だが、

「実話」なので、事実は小説より奇なり、か。

ルースさんのおばあさまのお宅でたまたまお亡くなりになったので、

奇怪な所業がおばあさまのガッツである程度明らかになったわけだけれど、

もし他の妻のところで亡くなったとしたら、

彼の不可思議な生涯は、明らかにされたか、

たとえば一番若い妻のところで亡くなっていた場合、

その妻は最初の妻のところまで行きつけたのか、はなはだ疑問だ。

まあ2番目の妻だけは彼の奇妙な性癖に気がついて、

してもいない結婚から離婚に至っていたようだが、そこにも息子はいたからねえ、、

とにかくたんと子供を作ってその子供たちがそれぞれ活躍しているようで、

よかったね、の話か、

私はドラマの作りとして主人公が夫と思っていた人の嘘を少し乗り越えたか、

と思ったらすぐ足元をすくわれる、救いの無さが妙に現実的で面白かった。

現実の悲劇は時々ギャグのようでもある。

ルースさんの俳優としての才能は私にはほぼペテン師だったと思われるおじい様の

すばらしい負の才能を生かしたもので、生殖とはしておくものかもしれない、

と、カソリックのある意味正しさを証明したように思った。

これでその子孫に何人か犯罪者が出ているのならば、やはり産児制限はすべきかな。

そこまではウィキには出てないんで、知らん。

女にだらしないスパイって、ジェームスボンドはこの人が元ネタかー!とも思ったが、

ボンドに子供が山ほどいたとは聞かないので、どうなんだろう。

たとえスパイとして悲劇的な扱いであっても

やはりかなりの問題児であったのは事実だろう、と思う私は冷たいか。

ま、トラウマから女に走ったと考えるべきなのかね、

3話完結ですぐ楽しめるのでお勧め。おわり。