お受験脳、発動。

世間は大杉漣氏の急死やら、金メダルの話題でにぎわっているが、もうすぐ超難関国立大学2次試験なので、お受験の話題。
今年、センター試験で全教科満点の生徒がいたらしく、噂では「日比谷高校」の現役生らしい。
理系が数学や物理で満点はよくあることだが、英語や特に国語は珍しい。
ツィッターで話題になっているのが、その生徒は理三ではなく理一志望とのことで、
日ごろ、高学歴であることをひけらかす層がこれに驚いているのは、自称高学歴とはせいぜい早慶までなのかと感慨深い。
本人が行きたい学科があるのかもしれないが、私は公立校の限界をここに感じる。
「絶対現役で東大」の意思表示で、つまり日比谷高校でも東大・理系の2次試験対策は万全ではないということじゃないか、
公立校出身者でも、センター試験は軽々800点越えする子は田舎にもそれなりにいるものの、2次試験で点が取れない。
旧帝大系はセンター試験の点数はそれほど重視されない配点になっていて、2次の比重が普通の大学より遥かに高い。
考えようによっては「2次で挽回も可能」ではあるものの、そんな生徒はめったにいない。
センター試験の点数が足きりぎりぎりだったのに2次試験で受かっている生徒は、せいぜいマークミスをした程度で、
それでもその点数であるということは、推してはかるべし、の出来具合であったりする。
日比谷であっても、その点数が取れても、安全策をとりますか、が私の感想。
これは学校か、塾の先生の入れ知恵か、本人が見越したか、わからないが、とても賢い生徒であるのは間違いない。
それでも、たぶん大学に入ってすぐは勉強に苦戦するのよね、、(涙)
公立校トップ者はそういうハンデを国から負わされている。
私はしみじみ、この能力の無駄遣いを、この国が本当のエリート予備軍たちを、トップに据えることを阻む現実に涙する。
まあ、総理大臣がずっと私立育ちだと、そうなるわな、今度の大学入試改革でどうなるものか、
それでも、やはり公立トップ層は、蹴落とすことが出来ないのが、現実だと思うけどね。
下の娘の受験の際、2次対策が万全ではなかったので、合格した後で聞いた点数に納得した。
センター試験の点数は、その大学の受験者の中でトップ5に入っていたものの、
2次試験では下から数えたほうが早い番数でそれが公立高校の限界。特に理系はそうなってしまう。
それでも合格したので文句はないし、そもそも「アウェー」地でのお受験は繊細な女の子にとっては過酷。
よくがんばった、と今でも心から思う。私の娘たちは本当に受験で苦労して、乗り越えてきた。親として、頭が下がる。
とは言うものの、やはり入って1年目の勉強は、ついて行くのも大変で、成績も振るわなかったりする。
そこで留年もせずにもうひとがんばりできるかどうかがたぶん、人間の本当の出来の良さじゃないか、
私が知る限り、おおむね公立出身者はもうひとがんばりできるようだ。
こういう子供たちを国の役に立つような仕事に率先してつけてもらいたいものだが、
まあ、本人たちがそれほど望まなかったりするのだよね。自分の出来の良さに達観がある。
全てにおいて満点が取れる生徒は、本当に珍しい。しかし、そういう生徒が何故私立校から今までに出ないのか、不思議でもある。
教育の課金システムの限界をそこに見るんだが、自称エリートのツィッター者から、その意見が出ないのは
自称するほど、頭の良い連中ではないのだな、とあらためて思ったのでした。
ま、ふたを開けてみれば、センター満点の子は2次でも高得点をはじき出す可能性はなくもないので、
今年の理一の点数に注目しよう。
最後の最後まで、がんばれ!受験生!!とおばはんは願う。春は近い。