「京大卒だけど専業主婦になる私を責めないで!」が話題になっていたので、ハテ、そもそもこの子はいったいナニカの人物じゃ、とみたところ、
大変マイナーな音楽理論系の人で、そりゃー「専業主婦」ならまだかなりましな「上がり」だと考える私がど外道か。
正直、いくら「京大!」といったところで、この専門では、まともな職には就けないだろう、芸術関係はみなそうよ。(涙)
私が若かりしころから、芸術系はたとえ「弾く側」「作る側」であってもその学歴にふさわしい「職」につける学生はごくわずか。
ましてや「理論」系では、そこに進ませることを許したご両親は、はじめから「京大」の学歴は「お嫁入り道具」としか考えていなかったんじゃないか。
こういう考え方はさほど珍しくはないんだよ、今でも女の子の高学歴はそれをつけさせるための親の財力の保証書だったりするからね。
「いいとこにお嫁にいければそれでいいよ」の考えはある種の世界では一般的だ。
思うに、もしこの方の御夫君が東京勤務になってついて行くことになれば、「京大」の肩書きは「地方国立大卒」に簡単に落ちることになる。
はてなは東大卒もそうだが京大卒が多いところなのでまだ「もったいない!」といってもらえるし、
お住まいが関西のようなので「京大は関西の雄」として遇される故に「もったいない」は一般的だろうが、
東京に行ってしまうと、「京大?どこ?」だとか「地方旧帝大より早慶のほうが上」なんて言い出す阿呆は無数にいるからね、
ぜんぜん「もったいない!」とは思われない。東京に行きなさい。
しかし、そもそも「京大」って「働かない」にゆるい大学じゃなかったかな、高野川ほとりの小さな陋屋で逼塞して暮らす元京大生は珍しくないような、
私の好きな森見登美彦さんもちょっと間違えたらその方面に簡単に行かれる方のような、あ、この方も確かはてなで書いていらっしゃいましたよ。
とりあえず「もったいない!」と言ってもらえるうちが「華」だと腹をくくって、
「もったいない!」といってくれるかたがたよりもさらに(私のように)獰猛な人間の多い、
そこでは「京大卒」なんて肩書きは屁のツッパリにもならない「専業主婦」の世界にようこそ。なんちゃって。
「専業主婦」の世界に就職を決めたというのは、普通に会社勤めをするよりもハードな職についたことになる場合もあるので
それなりに面白い人生になるんじゃないかな。「専業主婦業」をなめてはいかんよ。
親と配偶者が「専業主婦でかまわない」と言うなら、外野が何を言おうが気にしなくていいんだよ。
今は花嫁修業にまい進しなさい、と、私が親なら言うざんす。生き方が選べるのは幸せなことよ、でも繰り返す、専業主婦業をなめてはいけません。
ちなみに、割と京大卒の専業主婦は私と同世代にいるざんす。知り合って何年もたってその学歴を知ることになるざんす。
たまに東大もいます。早慶はザラにおります。専業主婦の世界は昔から意外に高学歴だったりする。入れば、わかる。おわり。