奥様メモ。

先日、とあるおばちゃん系講座に顔を出した折、隣に座ってきた奥様が「かまってちゃん」系で、久々にこういう人にあったわぁと感慨深い。
かまって系おばちゃん奥様は、まず冷房が効きすぎているから寒い寒い、と突然言い出して同意を求めてくる。
確かにちょっと寒かったので、「ですね」というと、あなた、冷房を調節してくださらないかしらと「目」でお願いしてくる。
大昔の今よりはずっと心優しかった頃の私ならば、すぐさま席を立って冷房を調節するところだが、
この手の奥様は、一旦相手が動くと見ると、徹底的に召使扱いで人を「パシリ」にするのを、今まで身を持って(涙)よーく知っているので、同じく「目」で断る。
一番動きそうな私が動かなかったので、ほかを探したものの、そこにいるおばちゃんたちはみんな似たような経験を重ねているので容易に動かず、
ひたすら、「寒い、寒い」と言ったあと、結局、ご自分で、冷房を調節することに。
しかし、別のこわもておばちゃんに「勝手にしないでください」と叱られ、なぜか、私に恨みがましい目を向けてきた。
「こういう場合、あなたがやって叱られるべきなのよ」という目で見られても、なんで私が初めてあった縁もゆかりもないおばちゃんのためにやらねばならないのやら。
しかし、考えてみれば、この手のおばちゃんたちと、20年以上付き合ってきたわぁ、そして私も進歩したわぁ、などと、
少なくとも、パシリにされずに済むようになっただけ、私もばばぁになったものよ、
結局、その講座では、同席した一番若い奥様を捕まえて、「アテクシ」ぶりを盛んに喋り、合間、合間に、
「私、こういう場所でスリッパを履くのって耐えられないの、だからいつも「マイスリッパ」を持っているのよ」と、
奥様ぶりをアピールするためにしか見えない、あまり機能性のない真新しい室内履きをいきなり見せられて、
(新品なので「いつも」持ってるとは思えないのだが)さて、私はどう反応していいものやら、「大変ですね」と間の抜けた相づちを打ってやり過ごし、
ふと、目を上げると、別の席の奥様が笑い出したくてたまらないような顔をしていたので、なんとなく救われた気になった。
講座では盛んに「私、知ってる!」アピールをしてくるので、先生を少々困らせ、その無邪気っぷりに別の奥様方の反感を買い、
はてさて、この集まりで勝ち組なのは、誰なのだろう、と私に遠い目をさせてしまう「かまってちゃん」系奥様に、新しく出会う機会はあるのだろうか、
とりあえず、若くて一番いうことを聞きそうに見えた若い奥様は、意外にも、要所要所では「聞こえないふり」を貫いていたので、
あの年齢の頃の私より、彼女は遥かに賢いなあ、と感心したのでした。
中年をとっくに過ぎても不思議と、その場の中心にならないと気が済まないおばちゃんっているなあ、
そういうのを解脱したような人としか最近は付き合うことがなかったので、新鮮に思いつつ、面倒くさいな、と思ったのでした。
ちなみにその場にいたおばちゃんは、皆似たような人なので、都合の悪いことは聞こえないふりをするのが実に上手でした。
あともう1回講座は出席予定なので、今度は別の場所に席を取りたい私であった、、