映画雑記。

昨日、私が宮崎駿監督作品の中で一番好きな「紅の豚」がテレビ放映されて、
これを何度も見てきた私はつけっぱなしにしているテレビの前を通る時だけ、見ていたのだけれど、やはり「いーなー」と。
飛行艇を作る工場の「まだお迎えの来ていない」ばあちゃんたちが「孫たちに小遣いやりたくてね、ヒーっひひ」とかって笑うのがいいんだよな、
こういうばあちゃんになりたい、このばあちゃんが私の完成形だ、へらへら、仲間と集いつつ、ちゃっかり生きられるところまで生きて楽しむ。
宮崎監督は「子供たちにこの世は生きるに値する世界だと伝えたくて映画を作った」とこの度話したそうで、
本当にそうだよな、「総明」であることとは、この世界をネガティブに受け取ることであるかのように考えている「賢人」が多い中、
「それは違う!」と言えた人はやはり破格の「天才」だ。
ネットの宮崎駿否定派によると「紅の豚」は「女性蔑視映画」だそうだが、どこがそうなのか、
極めて楽天的な女性賛美映画に私は見ているんで、否定派が何を言いたいか、さっぱりわからない。
冒頭に出てくる「仲間外れを作っちゃかわいそうだろ」と全員が空賊にさらわれる「スイミングクラブ」の元気な女児たちとか、
男が全員「国」に取られているから一族女性全員で働く工場とか、一人で生きる女性とか、したたかなばあちゃんたちとか、
いろんなタイプの女性たちが生き生きと描かれている、私はこれを劇場では見ていないので、見てみたかったな、
風立ちぬ」同様、背景がやはりいいんだろうな、と思った。
で、私が2番目に好きな「ハウル」が監督の引っかかる作品だそうで、「キムタクが声をやる!」というだけではじめから馬鹿にして見ていないダーリンが
「見ようかな」とか言ってるんで、一緒に見るかな、と、私はキムタクのイケメン声が好きやわぁ、
彼のあの時のあの声しか、表現できなかったものが映画にある気がする。
そう言う意味でも、宮崎駿監督の映画の「声」選びは面白かった。
本当に「これでおしまい」は寂しい。