日常雑記。

ほぼ20年近くぶりに映画「マグノリアの花たち」を見直して、
かつては、持病があるにもかかわらず、結婚に出産、仕事、と頑張るジュリア・ロバーツに感情移入して、すっかりヒロイン気分だったんだが、
今は、「お母ちゃんの気持ちを考えろ!」とけなげな娘に腹を立ててしまったりする。歳月は人を変えるわぁ、、
「持病持ちで子供を産むことすら奇跡に近いのに、お母ちゃんの腎臓(だったか?)をもらってまで、無理して仕事なんかするんじゃない!」
と、若いころは人生に「すべてがほしい」と願うことに理解を示すのに、今は「がんばり」を「欲張り」と思うわたしは、
この20年で、何を学んできたんだろう、たぶん、「あきらめる」ことが身にしみてわかってきたんだろう、
誰もがすべてを手に入れられるわけではないのだもの。
ところで「なでしこジャパン」優勝。
このことで私が「すごい」と思うのは、選手のご両親のことだ。
一般的にはそれほど知名度があるとはいえない女子サッカーを、娘にお金の苦労をさせてまで続けさせた、
どれだけ、この種のスポーツは、親に負担を強いるものか(涙)。
強い競技であっても、知名度が低ければ遠征やそのほか、すべてが「自己負担」、つまり個人の「ご家庭負担」である。
女子サッカーを続けている高校生を持つ友達が娘にサッカーを続けさせる精神的負担を、ちらりと話してくれたことがある。
「せっかく運動神経がいいのに、何もサッカーなんかさせなくても」といわれた、などと、
ごめん、私も口には出さなくても、それ、ちょっとだけ、思ってた、見返りがあるとは思えないのに、お金だけはかかっているんだもの。
今回、これでぐっと知名度が上がっただろうから、彼女たちもすこしは報われるかな?
「優勝!」と騒ぐマスコミは、それで儲けたぶんだけ、選手にまわせよな、と心から思う。
「誠意って、お金のことよ。(バイ 西原理恵子)」
キリンはえらいなあ、この夏、わが家はキリン製品を、飲んですごそう。
あきらめなかったことで結果を得られた希有な存在である選手と、娘に続けることをあきらめさせなかったご両親に拍手。
で、「マグノリアの花たち」に話を戻して、今回、印象に残ったのは、やはり中年をすぎた女達のみごとなまでの関係で、
以前見たときは、「おばちゃんたちって、こんなものかな」とよくわからなかったのだけど、
今は、自分の周囲との関係がこんなだ、と笑えてしまう。
自分や子どものことで、いろいろあって、泣いたり、笑ったり。女同士に友情が存在しないなんて、誰が言った?
ナデシコ」であれ、「マグノリア」であれ、どんな花の名前で呼ばれるにしろ、彼女たちの友情もまた感動的だ。