読書メモ。(その2)

団塊世代」とくれば「男」、「アラフォー」は「女」と、「世代」を示す言葉のはずが、何故か「男女別」であるかのような、
これはどうも「消費行動」として数値で表されやすいからか、と「三浦展」「上野千鶴子」対談集、「消費社会から格差社会へ」を読んで思い当たる。
その中で「団塊世代の女性はほとんど自分の収入がない」と上野さんが発言されて、
なるほど、やはり「専業主婦モデル」がいちばん顕著な世代だものな、社会に「支出」をして関わるのが「男性」が主流、
それが「アラフォー」あたりから、「若い女性」が自分の「収入」を使って「消費」し始めた、「社会」が無視できない存在になったってことか。
ひとつの「世代」が育つにしたがってその「名称」が変わるのをあれこれ拾い読んでやっと気がつく私。
今ちょうど10年前に話題になった「パラサイトシングルの時代」を読んでいて、
これもまた私世代が「結婚しない」のをあれこれ診断していて感慨深い。
10年寝かして読むと「はー、ほー、へー」と、「診断」してくれても、どうやらなんの解決にもならなかったんだよな。
とはいうものの、「パラサイトシングル」とは「男女」別ではないので、まあ、いいかな。
こんなにいろんな「名前」を与えられて、それに対する反論があったのかどうか、後藤和智くんみたいな人を私の同世代では見かけないなあ。
だからいろんな名前で適当に呼ばれるのか、私世代は政治活動にも疎いと考えられてるしな。
私よりほぼ1世代上のダーリン曰く、私の世代は「全共闘」への反省から、
なるべく政治に興味を持たないように、徒党を組まないように教育されているそうだ、そう言われたら、腑に落ちる部分は多くある。
「政治」なんて語るのは「古い」「かっこわるい」と、天安門事件があった年に私は海外に行って、そこでさるヨーロッパ人に
「日本の学生たちは何をしているんだ?」とたずねられ恐ろしく面食らった覚えがある。「なんで?」ってのが当時の私の感覚だ。
そのことを思うと今の学生たちはえらいよなあ、頭が下がる。
「アラフォー」とバカにされても仕方がないか。と、沈黙してしまいがちな元「新人類」、
今の40前後の傾向を私なりに診断すれば「受け流す」で「やり過ごす」を処世術としている気もする。
「バブル入社」世代と下世代にあざ笑われても「リストラ」にあわずにしぶとく生き残った人間はめだたなくてもそれなりに優秀だし、
「転職」で「キャリアアップ」を一般化させたのも同世代のような。それでもやはり自己主張」はほとんどしてないよな。
ま、「受け流す」なんてのはどの世代でも「中年」になればやってることだ、弁解するのも馬鹿馬鹿しいんでやめておこう。
読書メモを残すつもりが、いつも脱線。上野、三浦対談は面白かった。その件に関してはまた後日。
私が寄付先としていつも選んでいる赤十字がガザに入ったとのニュースを知って、やはりずっとここに寄付しておこう。
いちばん信頼できるんだなあ。
最近のニュースで、解放された日本人女性医師に文句を書く人がいるようで、
こういう人に限って「国際貢献」に自衛隊を派遣させたがるのがよくわからん。
とりあえずぞうきんでもクチにつっこんどけ、とお気に入りさんのところを読んで思った。毎日、事件もいろいろ。