日常。

以前「あなたのとなりの「ウヨク」」と題した紙屋高雪氏の論考に
論座」で小熊英二氏が「文化資本の低い層は来るなと言ってるに等しい」と述べたことを引いて、
結びで「あなたはその嫌悪するものと「共に生きる」覚悟はあるのか?」と問うていたようにおもわれたけれど、
私のような地方在住で40過ぎの子持ちおばはんであれば、もう息するように何げない差別主義者と共生していて、
苦もなく満面の笑顔でつきあえたりして、どんな無茶な差別発言を聞いても「あらあらうふふ」ですませるんだけど、
ネットで見るとやはり現実世界の「ひゃくまんばい」くらい腹が立つ。
結局、「同じ穴の狢、どこまで続くぬかるみぞ」「わかっているけどーやめらーれーない」と、歌っちゃったりして。
いちばんうんざりさせられるのはいつも自分自身だよ、どうしようもない。
昨日、図書館に堀米庸三の「正統と異端」を探しに行って、なんと置いていないことが判明して愕然。
ないとわかると余計に読みたくなる。丸山真男の対話集の中で紹介されてたんだよなあ、どうしたものか。
図書館の後で本屋に行くと小さな女の子がおばあちゃんらしき人と若い店員の前で
「ぼの、の本!」「ぼの、ぼの!」と叫んでいて、「「ポニョ」じゃないの?」「ちがう、「ぼの」!」と連呼して、
興奮して泣きそうになってきた子供の声を聞きつけた別の店員がさっと「ポニョ」の絵本を見せて
とたん、子供は声が変わって「これ、「ぼの」!」、やっぱり「ポニョ」じゃん、とおかしくてならなかった。
たまたま預かってるのか、孫の言葉がわからずおろおろしていたおばあちゃんが後ろで脱力していても
孫は元気いっぱい、いいなあ、この子、とすまし顔でひょこひょこレジに本を持って行くのを見送った。
なんのかんの言って、やっぱり「ポニョ」は子供に人気があるのかも。「怖くない」って大きいよな。
昔、下の子が低学年だった頃、「モンスターズインク」を劇場に見に行ってクライマックスの
ドアからドアでと飛び移る迫力のシーンで「こわい〜」と泣き出されたことを思い出す。
大きなスクリーンの中で映像は臨場感にあふれていて一緒に見ていた大人の私さえ「はらはら、ドキドキ」したので
幼かった下の子には耐えられなかったんだろう、「もういや〜」としくしく泣かれて、
「おめめつぶっておこうね、もうすぐ終わるからね」と膝に抱き上げて、
後で聞くと上の子もこわかったので下を向いてみないようにした、と子供の反応は大人とは違う、
「盛り上がりに欠ける」というのを読むとわかってない、と思うなあ。子供が劇場で見て最後まで耐えられる、っておおきい。
宮崎駿に初孫だそうで、「孫デビュー」、年齢的に「遅い」か、「早い」か。
ところで高1の上の子、最近、日本の政治を憂う。それはまた明日にでも。うちの子も大きくなったなあ、、