職業体験、あれこれ(その2)

少し調べると中学の「職業体験」は実施しているのは全国で8割程度
隣の校区の二つの中学はもうやっていない、数年前までやっていたように思うんだけど。
娘の担任の先生によると実施されたときは国からの補助が企業側にあったそうで
受け入れ先は400もあったらしい、で、今は200足らず、
色々トラブルもあったせいだろうなあ、一概に企業側は責められない。
「後輩達のためにもこれ以上受け入れ先を減らさないように」と
今年の3年はこんこんと言い含められ、また実施期間も去年の3日から2日と短縮されたので
何とかなった、と言うことかな。
うちの子ははじめ「図書館」希望で、「書庫に入ってみたい」だったんだけど、
受け入れ先として存在せず、仕方がないので「博物館」「美術館」「空港」など、
「某民営化」局は書く欄が10個あったので余ったところの穴埋めとして下の方に適当にした、
とのことだった。後で博物館は1日目は標本整理、2日目は昆虫採集で、
「行かなくてよかった!」と言ってたが。
ま、「求人」は「男の子希望で、3人、いかにも昆虫採集好きの男の子が
「選ばれた」(くじのはずなんだが、、)ものの、当日雨で結局山に入って
学芸員さん達と虫取り、はなかったそう。でも楽しく過ごせたようで、よかったね。
他、スーパーやホテル、飲食店、幼稚園、保育園、美容院、等々、、
さる大型スーパーでは毎年ここを中学生に草むしりさせよう、と決めているので、
そこに当たった子は1日目は日焼け対策を準備しなければいけない、
あとは肉のシール貼り、とかホテルは1日目は「必ず」いもの皮むき
(去年それを3日やらされて悲惨だった子も、、)
幼稚園、保育園は女の子に大人気なんだけど、何故か「検便」が義務化されている。
それをクリヤーしてでも行きたい子はかなり本気です。
(うちの子は「検便はめんどくさい」で、やめました、朝、うんちがでない人は
前日のを冷蔵庫に入れて持ってこい、ってほんまか?)
毎年受け入れてくれるところはこの時期中学生にやらせてもいい仕事をちゃんと用意していて、
幼稚園なら秋の運動会の時に使う折り紙を切ったり折ったり、それなりに使いどころを心得ている。
中学生達は今回2日だったのもあってなかなか楽しかったらしい。
「ウナギが食べられるかも!」とウナギ屋に行った子ははて、食べられたのか、
まだ聞いてない。お礼は一切ないはずだけどスーパーなどはジュースをくれたり、
お菓子を土産に持たせてくれたり(場所にもよるが)
知り合いの子はご近所の老夫婦がやってる小さな中華料理店に行って、
たいそうかわいがられて帰りには持ちきれないほどの餃子をもらったとか、
地元の人とのつながりが出来てなんだかいい感じなのかな、と思ったりもする。
今の子供がどうなのか、関わりの少ない人に理解してもらえる手がかりに
なるかと考えたり。
でも実は私はこの「職業体験」は基本的にはよく思っていない。
中学生でも「労働力」になりうることがこの先どのように考えられていくのか、
不安がないわけではない。
労働には必ず「対価」を求めるべきだろう、そのことを学校は教えるだろうか。
お礼目当てで体験先を選ぶのはさもしいと子供には言ったが、微々たるものでも
「労働」は「労働」、それに伴う「報酬」を要求するのは当然だ、の意識も
私は培っておいた方がいいように思っている。
これからの世界で生きる庶民の一つの対処法だと考えるが、
「国策」としてそこまで啓蒙するつもりかどうか、私には疑問だ。
ただ、どんな施策であっても現場にいる人間の純粋な「好意」でどのようにでも
よい方向に向かえる、と思う。体験したことをこの先、いかせてほしい、
子供達「自身」のために。
少なくとも娘は金融業は駄目だ、と思ったらしい、窓口業務もいまいち、
「やっぱり勉強が楽」と、「私、幼稚園の先生になりたい!」というお友達を
ふとうらやましがってりしているのが、女の子だな、、
職業体験は3年後の下の子のときまであるかな?あってほしいと思っている。
あらゆる機会を利用していろんなことを学んでほしいから。
農業地区の郡部に近い真面目で有名な中学では始まったときと同じ1週間、「職業体験」をしているそうだ。
そこは地域密着で子供を育てる、の意識が高いので伝統的に出身者は評判がいい。
地域で色々違うのは、また別の機会に。
とりあえず3年後の下の子の時のためのメモ、でした。