雑、雑、談、談。

久々に英語の論文を読む、自分のためだけに英語を使うのはものすごくひさしぶりなので何となくドキドキする。
頭がいよいよ錆び付いているのも確認できるしね。普段、ダーリンの趣味の分野の英文くらいしか
翻訳しないので「内助の功」をやってるってわけでもないし。旦那さまの論文に必要な英文を翻訳するって話を
聞かないでもないけどダーリン曰く専門用語が並んでるような論文をわかってない素人に訳してもらったってなあ、
ってそういう場合は旦那さまと同じ分野の研究者である奥様なんでしょう、同業者の方が結婚する率は高いものね。
理系研究者の多くは海外で研修をされて、数年にわたって滞在されることも珍しくない。
私の身内ももう某大国にわたって5年はたつ。同じ研究者であっても私の知る限り研究を中断して
配偶者と共に暮らす道を選ぶのは大体妻の方が多い。フェミニズムが役割を終えたと言うわけではないと思う、
といって、妻が犠牲になっているかと言うと別にそうでもなく単にどちらを選ぶ、で一緒に暮らす、を
選ぶ人もいると言うだけの話だから本人同士が合意していれば何の問題もない。
私の身内は同業者と結婚して先に旦那さんが海外に出たのでどこか勉強できる機関がないか探して
見つけて向こうにいってしまった。その後子供を増やしていったので今は帰ってきている。
旦那さんも研修を終えて帰って来るようだ。自分も仕事を続けているので子供の面倒は今その母親が見ている。
海外暮しが長かったのでずっと専業主婦をやってきたその母は今も忙しく孫の面倒を見て家事にいそしんでいる。
娘に心置きなく仕事をしてもらうために。そういう生き方もありだ、と私は思う。弱者の生き方ではあるけれど。
家族の形態とか、理想のあり方、とか、何のかんのと色々言われても選択肢が沢山あればあるだけいいんだから、
私は専業で主婦をする人がいても、また兼業でも、別居婚も、同居婚も何でもありだと思う。
どれでも自分にあったものを選べばいい、ただ自分が選択した以外の形にある人たちを差別するような考え方は
間違っていると教育してもらいたい。専業主婦バッシングや独身者バッシング、そして対比して対立を煽るような
おかしなことはして欲しくない。私は子供二人に専業主婦と言う実にレトロな家族形態をとっているが
そうじゃない人を責めるためにしたわけじゃない、また無闇に攻撃されるために仕事をしていないわけでもない。
そう言うことがわかりあえる世の中になって欲しいものだ。
話は変わるが、最近医者をやっている友達が激怒していて、その友達はわりと長く大学に残っていたんだけれど
いつまでたっても自分の研究をやらせてもらえない、男性の先生の研究の手伝いばかりさせられて
とうとう自分より年下の人間の研究の手伝いまでさせられそうになったので勝手に就職先を決めて
大学をやめてしまった。同業で別の科の旦那さんも色々あって夫婦二人で大学をやめてもう数年がたつ。
辞める時は全くあっさりと引き止められることもなく、ああそうなの、お好きにすれば、と冷たかったのに
この間急に電話がかかってきて「大学に帰ってきてもいいよ」と言われたそうだ。
「何年もいたのに学位もとらせてもらえずにキレて辞めたのに何を今さら、かえってこい、だ」
とか言いながら新しく保育所も出来て子育て設備も充実したから、と誘われて心がゆれている。
新しくできるのを知って「あの保育所は私が作ったようなもんだ」と大学にいる時要望書を
出していた友達はかねがね悔しそうに言ってたので「私にはあそこを使う権利がある!」、
で、下の子はもうすぐ一年生なので「もう一人産もうかなー」だって。仕事をずっと続ける、っていいなあ、
資格があるっていいよなあ、とちょっと思う。数年前、大学を辞める時、
「私はこんなに勉強して仕事もがんばって、子供もいて、でもこんなに努力している私より、
専業主婦しているあんたの方がよほど幸せそうなのが許せん」なんて当り散らされたのはなんだったんだろう。
まーいいんだけど。
京都にかかわりの深い先生の英文を読みながらそんな邪念を思いつく、私は全く、、