わたしの「ひびのあれこれ」

金井美恵子の検索で結構人が来るのであんまり読まれてないのかな、と心が痛む。
あんなに素晴らしい(という言葉の使い方はかえって失礼だろうが)作家なのに。
というわけで「目白雑録(ひびのあれこれ)」を読み終える。うむ、面白い。
石原慎太郎を「そうそう、それが言いたかったのよ、わたし!」っていう実に的を得た表現で
すっぱり斬る、ああ、ええわ、ほんま。しかしこの何気ない技巧を美味しく味わった後に
藤原美智子の「綺麗の法則」なんて読む私、金井さんに後ろからハリセンで殴られそうかも、
って昔の大阪芸人じゃないんだからその発想がもうあきまへんな、
だって同時に借りたんだもの、返さんといかんし。
11月は子供の剣道部の大会が多くて今日も市民体育館に連れていった。
この先あと三つくらいある。今日は駐車場が少ないとこだったので長い間駐車場で待つ。
いかにも弱小チームの中学生が早々に負けて車にのって帰っていくのを見ると微笑ましい。
あっさり負けたのになんか「楽しかったね」「いっぱい人がいたね」と、ニコニコしながら
防具や竹刀を親の車に積み込む。勝った、負けたより、試合が出来たっていう
本当「スポーツ」的喜びに満ちていて私的にはいい感じ。
これが強豪校だと、決勝で負けても準優勝だっていうのに監督の訓示を皆が泣きながら聞いてて、
見てるこちらが辛くなる。ま、こういうチームだから勝つんでしょうが。
鈍色に光る胴をそろいでつけたチームやら学校名を金糸で縫い取ったチームやら、
中学生だからがたいのいい子もいれば小学生みたいなのもいてそれが対戦するわけだけど
身体が大きい方が強いってわけでもないのが面白い。
うちの子はたった一人の1年生女子部員なので頭数合わせに「連合」チームに狩り出される。
連合チームは大体強い。うちの子以外は。女子はどこの学校も部員が少なくて大変。
子供達の袴姿は可愛い。どんなに評判の悪い学校でも剣道部員だけはその姿のせいか
真面目で賢そうに見えるしね。
このあいだ小学生から一般までの大きな大会で無茶苦茶ガラが悪いので有名な
工業高校の剣道部員みたけどいやあ、みんなそれはそれは武闘派で
袴脱いだらもう立派なヤ○ザ様だったわ、こいつらには勝ちたくないって感じ、
家業に直結した技能を磨いているのかしら、と勝手な感想を抱いたが
剣道なんてやってる子はまだ真面目な方なんだろう、これが柔道ともなると、、
と人に聞いた話をふと思いだす。
うちの子の学校はどの大会にも皆勤だけど押しもおされぬ弱小部、
でもみな楽しげに防具と竹刀担いで行く。これも青春だ!
お隣で妙な右翼ブログ見つける。いやはや馬鹿やねえ、
「武士道の逆襲」を読む事をお勧めします。こういう突っ込みどころ満載の、
勉強不足のとこにしか当たらないんだよな、
結局私の日記もそういうくくりなわけだ。仕方がないか。
金井美恵子の「待つこと、忘れること?」でも読んで「文章」について勉強しようっと。