ちと、漫画づく。

もうかなりのお年なのであんまり漫画は読まないんだが愛するダーリンが
漫画好きなので頼んでもないのに「風光る」を買ってくる。
幕末関係話題モノには一応目を通しておこうと思ってるので有り難い。
でもこれ苦手。なんやらネット世界で一時期えらい叩かれてたけど
時代考証なんかはちゃんとしてるので悪くないけどなんで今頃男装かねえ。
もう100年くらい古くないかい?作者は私よりお年寄りだなあ。
主人公の電波系の女の子のうちゃうちゃさえ気にしなければ読めるけど、
フェミじゃないけど女好き、(ただし美人に限る)の私としては昔のことを
調べれば、そうそう舞妓さん芸子さんは無視する存在ではないと思う。
それを新選組ものはことごとくなかったものにするのが解せない。
せいぜい近藤勇の女の多さをなんやらかんやらいい加減に書いてるのみで
例えば土方歳三の許嫁はこの上なく美化して取り上げても
実際、京都で子供を産んだらしい上七軒の女のことは全く取り上げない。
土方君はもてたのどうのといったところでさほど話が残ってない人なんだなあ。
沖田君でさえ伝承的な話があるというのに。
そして土方君だけ身内に京都時代の女の話が残っている。
どう考えても比重が高い相手だった思うが全く取り上げられない。
今回「風光る」でも許嫁のエピソードがお大事お大事に取り上げられてるが
私は普通にみてこの話ははっきりいって土方君にとっては気の進まない、
でもこれ断ったらもうお出入り差し止めだろうなあ、的困った困った話だったろうと思う。
だって、奉公先で誘惑されてあっさり乗った男がさあどうぞと差し出された女には手を出さない。
これをどう見るか。私は好みじゃなかったから、と思うが、御親戚の話だけ真に受けて
「大切だったからあえて手を出さなかった」なんて怪しい話がまかり通ってる。
私はこういう人間は嫌いなので本当にそういう考えをもつ人だったら土方君は大嫌いだ。
京都で自分達がかなり危ない事をしているのにあえて側にいて慰めてくれる相手をただのあそびと片付ける、
それも「舞妓」「芸子」だから、当然だ、的な考え方、すごく嫌だ。
私が明治政府を評価するのは少なくともこの勝ち組の多くはその後苦難を共にした芸子さん達を
妻に迎えた点で、これって男としてかなりポイント高いと思う。
踏みつけにしていい人間なんていないだろう。武士の娘なら大事にされて
親兄弟の手で売られた商売に励む健気な女達は大事にしなくていい、こんな下らん差別、到底受け入れられないね。
新選組マンセ−、佐幕派マンセ−組を嫌いなのはこれが大きい。
身分の下のモノは踏みつけにしていいのなら慶喜君が大阪から何もかもほおりっぱなしで江戸に逃げても文句はいえないはずだ。
だって、当然の権利でしょう?家来達なんだから。私、慶喜君の味方です。
慶喜君、少なくとも一番風当たりの強そうな身分の低い自分の愛妾連れて逃げてます。
男は女の始末のよさで評価すべきです。特にこの時代は。
ああ、実は嫌々読んでるこの「風光る」、やっぱりしょうもないエピソードしか取り上げんので
ますますいやになる。ごめんね、ダーリン。せっかく買ってくれたのに。
土方君の女の話についてはいろいろ言いたいがまあ、やめておこう。長くなる。
取りあえず、「風光る」しょうもないと言う事で。