娘の結婚式。

もうだいぶん前のことになるので忘れないうちにメモ。

入籍した時はまだ別居してその後部屋を借りて環境を整えるのに忙しく

コロナだったので娘は式をするつもりが全くなかったものの、

お婿様が常識人(?)なので「式をしよう!」と決まって

二人とも福利厚生に恵まれた会社勤めなので会社関係の素敵な施設を使うかと思いきや

全然関係のない結婚式場にあっさり決めて、おばはん、ちょっとがっかり。

会社所有の美術館で式ができるとも聞いていたので期待していたものの、

「そういうのを利用したら会社の人を呼ばないといけないでしょ」と、

会社関係者はお友達以外、一切呼ばない式であった。

いい感じの「パーティ」で親は完全に「招待客」でほぼ何もすることがない。

「結婚式」そのものは保守的なもので、

娘はプランナーさんと「気が合わない!」と再々トラブっていたようで、

ドレス選びの時にうっすらと感じたのは、

今どきでも「結婚式をする」とは親がかりの旧式の価値観が残っている。

大都市とはいえドレス選びにも双方の親族が大勢来ていたりして

娘は心底嫌がるので気づかれずにすることが非常に難しかったが

いわゆる「ご祝儀」をそっとプランナーさんに式当日にお渡しすると

その後のあれこれがスムーズになったようなので、もっと早くにしてやればよかった。

おばはんも気が付かない人間でな、、(涙)

友達に「したほうが良いよ、うちは〇〇でしたけど、みんな受け取った」と言われ

その価値観が生きる世界であるのに何とも言えない気持ちになる。

結局は「親の力」も必要であった。

それ以外は娘とお婿様が頑張って、とても良い式であった。

最初は気乗りしなかった娘だが、コロナ下で結婚した友達が次々に式をして

それを見るにつ、だんだんと負けず嫌いが顔を出し、凝るようになった。

親はそれを手伝わずに済んでよかった気も。お金を出すだけが一番楽。

参加して面白かったのが、久しぶりに会う娘たちのお友達で、

中学、高校、大学とずっと部活をしていたので部活友達が多く、

部活関係は「ウェイ」系(死語か?)のパリピが多かったけれど、

社会人になってすっかり落ち着いて、見違えた子もいた。

にこやかにあいさつされて「どこかで見たような、、」と思ったら

学生時代は「〇〇母ちゃん、うぇーい!」と、どうするんだ、この盛り上がり系は

と思っていた男の子が「お久しぶりです、ごぶさたしてます」と

会社にしつけられたか、立派な常識的社会人に変化し、

見覚えはあるもののあか抜けた女の子に「ひょっとして〇〇さん?」と尋ねると、

「そうです、お母さん、あははははは!」なんてバシバシ叩かれたりして、

反応はあまり変わってなかったかな。

娘招待客エリアは明るく、お婿様のエリアはしっとり(?)落ち着いている系で、

ただ1テーブル、大変華やかなところがあって、そこはお婿様のお若い親族たち、

お婿様はとてもきれいなお顔をしているのを他人に言われて初めて気が付いたが

(なぜなら会うときはいつも緊張して顔立ちの良しあしまで思い至らなかった)

ご兄弟、いとこ様方がめっちゃ美形、その中でもひときわ美しい人がいて

後で聞くと芸能系のお仕事をされているとのこと、

お婿様は理系らしく落ち着いた人であるが、ご一族はやや「ウェイ」系であった。

後で聞いて驚かされたのが、お婿様のお友達の席は地味で暗めの(ごめん)

「ザ・理系!」だったが、全員、既婚、中には子持ちも。

まだ30前だというのにこの売れっぷりは、何たることよ!

ちなみに娘の友達でも男の子はほぼ全員が既婚者であった。理系は結婚が早い。

というか、大企業勤務男子は売れるのが早い。

(上の娘含む(涙))女の子側も同じく大企業勤務だがほぼ全員、独身であった。

お友達と盛り上がる式で、親はぼーっと眺めているだけであったが、

最後に素晴らしいスピーチがあって、娘は

「私は両親にとても愛され大切にされて育ちました。

(お婿さんの名前)は同じくらい私を大事にしてくれます」と言ってくれて、

私は「「親と同じくらい」というのが娘らしく冷静だな」とクスッとしたが

隣にいた父親であるマイダーリンが「そんなんじゃ足らーん!」と唐突に声を出して、

あとで「嘘でもそこは「親よりも大事にしてくれる!」だろ!」とブツブツ。

私たち二人分を一人で引き受けてくれるということよ、、となだめたのであった。

マイダーリンは「花嫁の父」の「ウェディングステップ」なるものを当日ご指導され、

間違ってベールを踏んで娘が立ち上がれずに苦笑いしたり、ハプニングももろもろ。

でも全体に楽しい式であった。

ただ、娘が選んだせっかくのおいしい食事もほとんどのどを通らなかったおばはん。

やはり娘の式では食事を楽しむまでには至らないものであった。

娘は「お花は生花でこだわりたい!すごく高くなるけど良い?」と

唯一のおねだりをして娘のセンスで選んだ花は素晴らしく美しかった。

後で同じところで式をする招待客が「よくできたね!」と驚くお値段であったが、

後悔はない。たった1日限りの華やかな夜であった。おわり。