今年の就活はことのほか大変だが、
バブル景気時代の私のときもここ数年の好況時も
かわらず日本の大企業の事務職は9割方「コネ」、
残りの1割を一般学生が争う。
この激しい争奪戦は「就活はやり方さえ知ってれば攻略できる!」
なんて生ぬるいものではない。
丸の内に本社があるような大手企業の事務職は「コネ」があって
初めて争奪戦に参加できる。
故に8割がたの学生は一律に優秀で
跳びぬけて優秀な学生が1割の本当の争奪戦線に参加した「猛者」で
あとは大切なお得意様の御曹司のような強力なコネクションを持つ
どうしようもない「ボン○ラ」が1割混じる、
社会はよく出来ているものだと、おばはんは娘たちの話を聞くと思うのでした。
最近聞いて「厳しい!」と思ったのが、
娘の同期で事務系総合職採用者に私立の理系院卒の人間がいるとのことで
「開発系の総合職は門前払いだった、ハハ」と言われ、
娘はエェエェエェ、、エンドレス。
職種ではなくこの会社に入ることにこだわる人もいるのか!と驚いていたが
私はそこで切り替えて文転就職を目指したのはえらいな、と思ったのでした。
ネットでは事務職を妙に貶める人間をちらほら見かけ、
先日は「事務職なんて恥ずかしい!」と考える人間が本当にいるのを
初めて知ったが、イマドキ、むしろ事務職のほうがつくのが難しい気がする。
先日、ちきりんさんが大卒者の職が少なくなっている(?)のエントリを読んで
昔、金融系などは文系の就職先だったのが最近は旧帝大の理系・学部卒が行くので
文系はある程度の学歴があった上で強力なコネか、
在学中に国家資格を取得していない限り、
日本の名のある企業に就職するのは困難だろう。
「就活、お手伝いします!」系で、誰もが知っているような企業の名前を挙げまくり
「就職率100パーセント!」なんて煽る連中には近づかないのが吉だな、
不況で大変なのはそこそこで入れそうな中小企業が採用を手控えることで、
苦戦する学生が多くなる、そこにつけこむ就活業者が多いのを嘆くのでした。
先日「逃げ・恥じ」を見て、ミクリさんが就活全敗で院に行った設定に
これぞ恐るべき「負のスパイラル」とあらためておののいたのでした。
文系の院進はロースクールで司法試験を目指すか、
真面目に研究者を目指す以外では、「ロンダ」で行っても「無駄」、
就活講座をやっている人間の中には
「私立文系で院は国立、大手企業○○に就職しましたー!」なんてのがいるが、
これは学部の大学があまりにアホすぎて
強力なコネで入るのもはばかられるレベルの人間の親が使う力わざなんで
親のコネも望めない一般家庭出身者がやっては絶対にいけない。
いっそ派遣会社に登録してとりあえず社会にいったん出るほうが絶対に良い。
二人の娘が就職して知ったあまりに辛い現実をそのうち書くとして、
先日、某国立大学を「受験した!」がステイタスらしい人がいるのを見かけ
上の娘の職場にあまりに仕事が出来ないので「大型新人!」と呼ばれた
強力コネもちの後輩の強烈なエピソードのひとつに
自身が出た大学のロースクールを「3回受験した!」を
ステイタスにしているのがあり、当然「受かってない」、故に親に就職させられた、
なのに「受験した!」が「ステイタス!」ってどういうこっちゃ、
しかもそのロースクール、司法試験合格率が無茶・低い、ほぼ「いない」レベル。
しかし、そのローにすら入れなかったことが何故「ステイタス」なのか、
娘は頭を抱えていた。世の中には想像のはるか上の人がいるものよ、、
しかし、似たような人はいるもんだ、恐ろしい、恐ろしい。終わり。