雑談。

「スタップ細胞は、あります!」の会見を下の娘の下宿先で引越し荷物をせっせと片付けながら娘とともに聞いた私としては、小保方騒動はなんとも感慨深い。
小保方氏はまだ「スタップ細胞は、あります」と考えられているそうだが、そりゃそうだろう、「ない!」と思って研究してきたわけではないだろうから。
この先、彼女が「やはりなかった」と考えることはないだろうに、外野が求めていることと研究者の社会が問題とすべきところは完全にずれているんだろうな。
私がこの件で面白いと思うのは世の中には自分の発した言葉はすべて真実と信じる人間がいることで、例えは悪いが木嶋佳苗被告がその一人だろう、
彼女は自分が人を殺したとは言ってないし、実際、殺したとも思ってないだろう、自分は「真実」しか言わないと信じている人は割と世の中にいる。
大抵の人間はそれほど問題があるわけではないが、この傾向のある人間が激しく自分の利害に執着すると、とんでもないことになる。
一般人は早めにその傾向に気がついて離れていくものの、どうしても離れられない関係を作り上げられると悲劇が起こる。
あの奇妙な家族関係を築き上げて何人もの犠牲者を出した角田被告が「自分は真実しか言わない!」の一人だったんじゃないか、
それが危うくなったとき死ぬしかないのかもしれないな、こういう人が世の中で勝ち残っていくのはどういう理由からか、
小保方氏がこの先どうなるのか、私にはさっぱりわからないが、研究者としての道が閉ざされることはないんじゃないか、
おかしな研究室はいくらでもあるようなんで、行こうと思えばいくらでも行けるだろう、
何かを「ある!」と信じて、やはり「研究」はするんだろうなあ、ある意味すごい人だよなあ、
その「スゴさ」を文系である一般社会は「怖い」と思うが、理系の人間はどう思うのか。
マイダーリンは「許しがたい存在」と問題視するが、我が家のもうひとりの「理系」、下の娘は「どうでもいいかなー」的な、
不思議なことに「小保方さんがどう」という考え方はしないのだよね、騒いでいる意味がわからないような、まあ、興味がないんだな。
テレビの会見で「メイクと巻き髪技術がすごい!」と感嘆していたが、それもホテルの美容室メイド、と知るとすっかり彼女のことなど忘れてしまっている。
今朝の朝日新聞で「スタップの教訓」との記事があったが、根本的にやはり「利害」を問題にしているのね、
「研究者の置かれる立場!」と言われても、構造的問題にしてしまうのは、何も考えていないと同じで、
「かわいそうな研究者たち」をこの際「有利に!」とするのは、世間が求めていることとは違うだろうな、世間は「病的な嘘つきを成敗せよ!」だから。
どちらの考えも間違っているのだから、それを修正する方法はあるかな、と思ったのでした。
下の娘は今から大学院に進むつもりでいるが、それは「学んできた量が少なすぎる!」を大学で痛感するからで、
大学はそれで「人手」が足りて、予算も多少付いて、万々歳なんだろう。
理系を「6年制」にしてしまった罪を誰が考えるのだろうか、と思う。多くの机上の「理想!」が現実を壊すのだな。