雑談。

そういえば兄が数年前に一度だけ仲人を引き受けた話を聞いた。
大学の先輩のお子さんで仕事の絡みもあったので断れなくて引き受けたものの、その夫婦は離婚してしまったとか。
以来、仲人だけはどんなしがらみがあろうが断ることにしている。
ま、頼んでくる人間も「俺が仲人をすると離婚するぞ」と脅されれば断らずにはいられないだろう。
かつては「仲人をやって一人前」なることばがあったそうで、今でもそれが生きている世界もあるんだろうがごくわずかだろう。
よほど緊密な社会でなければそれは成り立たない。
大体仲人は職場の上司で離婚などと言うことになれば仕事にも差し障るような、
こうした社会が良いとも限らないので、廃れてよかった世界かもしれない。
兄が不愉快に思っていたのは大騒ぎしていまどき立てなくてもよい仲人を頼んでおきながら、すぐに離婚し、
しかもその知らせを一切してこなかった、「一言あってもよくないか?」と、ぶつぶつ。
ちなみに兄は「仲人料」なるものを一切受け取っていない、お祝儀もはずんでいる、
「超」がつくほど「マイナス」であったと言うのに、「義理」すら通すことがない、
そもそもさほど親しくもない大学の先輩だったので、心置きなく機会があったときつながりをきったそう。
恐るべし!仲人業!!
職場の人間を呼ぶ結婚式とはかなりその職場の「慣例」がかかわってくるように私は思っているが、そうでもないんだろうか。
私が「結婚式、したくなぁいぃ」だとか「結婚式の準備が大変だぁー!」に冷たいのは、
招かれる側の手間をまったく考えていない、なぜ、花嫁がいやいやな結婚式に付き合わないといけないんだ、
という招かれる人間側への視点が花嫁にまったく欠けている、
そんな花嫁を結婚相手に選ぶ花婿は、所詮その程度の人間だとしか私は思わない。
嫌ならさっさとやめる、するなら文句は言わずにさくっとやり遂げる、それくらいの見識を持って結婚して欲しいものだ。
「結婚式」とは失われつつある通過儀礼の一つである認識すらも持てずにいるような阿呆でも簡単に結婚できる、
離婚が増えるはずだよ、なんて考える私は、無駄に招かれるマイダーリンの結婚式の招待状に恨みを抱いたことがあるざんす。
結婚式は地域性があって誰でもとにかく呼ぶ!の場所にいたからか。はー、やれやれ。
マイダーリンがかつて数時間かけていったど田舎での結婚式は神楽が出る、朝から晩まで飲み続ける、
その他諸々、二日ほどかけて催される中、カップルはいつの間にか逃げるようにして旅立つのが習慣、のすごいもので、
地域密着型の結婚式は面白いが、そういうのはもうあまりないようだ。こういうのは残念に思う。