人生メモ。

某マダムが「結婚が決まったとたん、娘が周囲の男性から誘われるようになって困った」ともらし、
モテキが一気にきたってことですかね」と言うと
「世の中には他人のものを欲しがる人間がいるのよ、他人の幸福が気に入らない人間も」と、
そのお嬢さんは婚約してから花が開いたように美しくなったのでもてるのは当たり前か、
と思ったのだけれど世の中には確かにその手の人間がいるな、と納得。
何年か前に、家族ぐるみで付き合いのある若い男女の仲が良いので周囲が結婚を意識し始めたが、
女性が大学生だったので急がないでいると、既に社会人だった男性が別の女性と結婚してしまい、うっすらした縁談は立ち消えになった。
学生だった女性は卒業後別の出会いがあって、とんとん拍子に婚約、結婚準備で家族が忙しくしているさなか
既に結婚して数年たったかの男性が唐突に「結婚を待って欲しい、やはり自分と結婚して欲しい」と女性の家族に申し出て
とっくに「終わった」話を何故蒸し返す、と驚いて男性側の家族に問い合わせるとまだ離婚すらしていない。
そのうち男性の「妻」が女性の婚約者家族に「あの女性は私の夫と不倫している」と騒ぎたて、
子供のころからの知り合いで友達の「兄」であったその男性に多少の感情をかつては持っていたかもしれないが、「不倫関係」は事実無根、
幸いなことに、女性の婚約者が、自分が選んだ相手を信用していたので、予定よりも早くに結婚することになった。
その女性はすぐ子供も出来て今も幸せにしているが、その騒ぎを起こしたご夫婦は数年前から別居、しかし離婚はしていない。
噂によると、そもそも男性は「出来ちゃった」といわれたので結婚したらしい。
しかし、流産してしまったようで、その後も子供は出来ていない。
元々「子供」が出来たから結婚したカップルなのでその関係をつないで行くはずの「子供」がいつまでも出来ないとなかなかうまくはいかない。
しかし、落ち度のない女性があらぬ疑いをもたれるような騒ぎ方を夫婦でするとは、なんと世の中は時に理不尽なことがあるものか、と驚いた。
話を聞いた当時は、出来ちゃった婚に持ち込まれた男性を多少気の毒に思う気持ちが私にはあったが、
年頃の娘がいる現在はまったく同情する気になれない。
考えてみれば、出来ちゃったに持ち込まれるような男と結婚しなくて、そのお嬢さんは命拾いしたんじゃないか。人生、何が幸いするかわからないものだ。
「他人のものが欲しくなる」「他人の幸福が気に入らない」は「わかるわぁ」と思うものの、直接行動を起こす人は「まれ」
そういう「まれ」なる人とはお付き合いをしないほうが無難、と考えたのでした。
人が動いたり、つながったりするとき、横槍が入りかけることは時々ある、のお話。よく忘れるので、メモ。