人生、メモ。

下の娘が敬愛する先輩が今度欧州に赴任することになって任期は約5年、

欧米に1年研修に出た経験もありスーパーエリートコースをひた走る方だが、

いまだ独身。立ち居振る舞いも洗練されて容姿端麗、性格も良い方ではあるらしいが

娘いわく「面倒くさい」。

仕事もできるし当然学生時代からモテてて

学生時代から付き合っていた彼女もいたものの、欧米研修前に別れたらしい。

理由が「結婚話が出たとたん、彼女が仕事をやめてしまった」で、

「ずっと仕事をしてほしいとかじゃないけれど、

結婚程度で仕事をあっさりやめるような人では、、」と、

研修は1年足らずだったので一緒に行くつもりはなく、

婚約しておこうと思っただけなのに勝手に仕事をやめた、信じられない、などと、

娘は先輩紹介の会員制フレンチを食べながらふむふむと聞いてはいたものの

内心はその程度で学生時代の彼女を振ってしまうかなあ、と思ったそう。

それ以降「彼女」は出来たり出来なかったり、

先輩はちゃんと仕事を続ける女性でなければ結婚できないと心に決めたそうで、

一生転勤のついて回る職業でやめてついてきてもらえればありがたいくらいでなければ

結婚なんかできないんじゃないか、今度欧州に行って出会いがあるかもしれないが、

そのあとも転々とするのにどうするつもりなのか、

とりあえず、お気に入りの仲間たちとおいしい料理と

完璧にペアリングされたワインを楽しむ会を彼は1か月に1回会費制で開催して

それに娘も参加させてもらって和気藹藹ではあるものの、

はたしてこの素敵な先輩が無事結婚できる日が来るのであろうか、

欧州から帰ってきてもまだ独身な気もするな、

その時はもう30半ばにはなってるよな、と考えたそうなのでした。

「よい人なんだけどね、言ってることもわかるんだけど、難しいんだよね」

「おいしい店を見つけるのも、良いワインを選ぶのも、仕事もなんでもできる人なのに

結婚は出来なさそうな人って本当にいるんだよね」と娘はしたり顔で語るのであった。

こうして男性の「いき遅れ」が誕生するわけだな、とおばはんも思ったのでした。

難しい時代に若者は生きているな。おわり。