映画感想・「ライオット・クラブ」

「誰得?」の胸糞映画。

最近「ザ・クラウン」やさほど期待せずに見た「パトリック・メルローズ」が

面白かったので調子に乗ってみてしまった「ライオット・クラブ」

「ザ・クラウン」でうじうじチャールズを見事に演じている俳優さんが出ているのと

以前聞いたことがあるタイトルだったのでつい見てしまって、失敗。

いやー、はてなの底辺で公立校を見下してるような連中と同じ心性を持つ阿呆って

世界中にいるんだな、ってな無駄知識だけを増やしたわ、脳の容量がもったいない。

金のない連中や公立校で育ってオクスフォードまで来た学生を見下す

富裕層でかつ先祖代々オクスフォードに来た上流階級のろくでなし学生が

本当にろくでなしであることを描く映画、見て「誰得?」にしかならない。

学生のお気楽なおバカ騒ぎコメディ映画と思って見始めたらとんでもない。

何が何でもオクスフォードに入りその上トップクラスに所属するのが「当たり前」の

一族とその周囲のプレッシャーを生まれながらに背負わされているのは気の毒に思うが

自分より弱い立場の人間をこれでもかと踏みつけにする行為が許されると

信じている連中はち〇こくさって死ね!と心から願うわ。

クズぶりの中でもクズでしかない、絶望しか見えない世界を見せられても

面白くもなんともない。そのうえこの連中は仲間を売ることもためらいがない。

その役目が自分に回ってこない限り。

先日慶応大学の元ミスターコンテスト出場者(要するに金があるってことだな)が

女性暴行で何度目かの逮捕をされてまた不起訴釈放になったが、

そんな話は世界で珍しくないのがよくわかってうんざりする。

ホンマ、何度も書くがちん〇もげて死ね、しか感想がない。

主人公の一人が公立高出身の優秀かつかわいい女子学生とつきあい始めるが

それも悲劇の一つにしかならない。

自分と同等と認められない人間を粉砕するのにためらいがないことは

そこまで強いか、美しく見えるか、映画が製作された意義が知りたい。

この映画の監督はデンマーク出身の女性で他作品もそれなりの評価を得ているようだ。

しかし、他国人に元は舞台劇だった(しかもやはり作者は女性)ドラマを

何故撮らせたか、

多くの政界、財界人を輩出したオクスフォードの「ブリンドンクラブ」が

モデルらしいので英国人男性監督からは断られたか、

英国映画界にも「ブリンドンクラブ」所属者がいるのかもしれないな。

クラブの新入会員で一番悲惨な目にあった学生は最後とりあえず窮地を免れ

彼を陥れようとした同じ新入会員はスケープゴートにされるものの、

爽快感はない。スケープゴートにさせられたことへの恨みを抱えながらも

自分がそこでしか生きられない社会に所属し続けるためには

クラブの「掟」に生涯従わなければならない。

それでももうおばはんになった私にはしみじみわかるんだが、

この手の一点曇りなき経歴の持ち主たちが集合する場所では

彼のように「へま」をやって瑕疵が付いたものを永遠に笑い物として

見下す文化がある。それがあるからつながりが強固になる。

彼は彼の所属する社会にしがみつく限り、

生涯、クラブ関係者に何かあればスケープゴートにされることが決まっている。

どうやらとある名刺を渡されてにやつく程度では

自身の今後はまだ明るいと信じているのだろう。

あまり頭の良い子供ではなさそうなのが悲しい。

庶民にはかかわりのない社会の映画なので、星は無し。

英国の階層社会を一部切り取った映画としてみる娯楽映画にはなるかな。

おわり。