渋谷区の女性ホームレス殺人事件は少し前まで働いて地方には兄弟もいた、の
続報を見て、被害者は心を病んでいたか、と涙。
地方のご兄弟と疎遠になったのは何らかの理由があったんだろうし、
生活保護を申請しなかったのも、兄弟に連絡が行くのを恐れていたのかも。
心を病んだ年老いた女性が同じく心を病んだ中年男に殺害されたか。
この件で地方の兄弟を責める意見もあるようだが、それは違うと思う。
地方出身で都会に住んでいる人間は地方を見下しがちで困惑することもある。
地方にいる人間に何がわかる?は理解できるものの、
その反対も真実は思いつきもしない。
都会に住んでいれば何もかもが見えるわけでは無かろうにと思うこと、時々。
これは自分世代、私の親世代、また子供世代でも
都会である程度以上になっても、まだまだ何かを渇望し、
自身が地方出身であることを忌み嫌い、地方の親せきを悪者にして関係を完全に断つ、
切り捨てられる地方の親族は黙ってそれを受け入れて疎遠になる。
お互い、それでうまくいけばそれでよい気もするけれど、
私の知る限り、そうやって切り捨てた側が今一つ人生がうまくいかない場合もある。
そもそも特に何もしていない親族を切り離す行為そのものが
心を病みがちである理由ではないか、と思ったり。
あまりに人が多すぎてどこかで何かが壊れるのは仕方がないことかも。
これは地方ではない病理かもしれない。
知り合いのエリート大学卒、エリート職業に就いた自慢のご子息が
東京生まれ東京育ちのご令嬢と結婚が決まったものの、
そのご子息は「式には来るな、でも金は出せ」と無茶な要望を親に出して、
あまりの親不孝ぶりに聞いたこちらが涙して、
親は有名ホテルでの大々的結婚式の法外な値段もマンションの頭金も
「手切れ金」代わりに全額出す、でも結婚式にはいかない、今後かかわりも持たない、
向こうでそれで幸せになるのならと、数年、音沙汰も聞かなかったそうだが、
最近、妻とその親族とあまりうまくいってない、仕事も辞めた、の話が入って、
どうしたものか、
と言って向こうが何も言ってこないのだから静観するしかない。
「どうしようもなくなったらまた金の無心が入るだろう」と親はあきらめ顔。
そこはとある食糧関係の仕事をしているので事業は好調であるものの、
都内出身の配偶者とその親族にとっては「恥ずかしい職業」とみなされている。
でもそれで儲けたお金は受け取るのねと、最初に話を聞いた時、驚いたものだ。
都会の一番良くないご一族につかまってしまったんだろうな感、ありあり。
都会生まれ、都会育ちの人間がそんな人ばかりではないのは
私もよく知っているんで、出会いが悪かったんだろうと、
渋谷の事件からあまり関係のないことを思い出してしまった。
被害者の親族を責めるのはどうかという話。おわり。