「起業は9割失敗する」、、、

と言う事実を佐藤優が淡々と書いているのを読んで、

佐藤優のようなこれまた山のようにそんな例を見てきた人の

言うことは聞いたほうが良いな、と。

不労所得がある一族だとか、失敗しても親がバックアップしてくれる、

とかじゃない限り、起業はしないほうが賢明、

そういうバックアップがあってもうまくいかないのが「起業」と言うものよ。

本物の「工学部・修士女子」である下の娘は

「将来起業をします!今は社会貢献で就活のお手伝いしてます!!」な

どこかが壊れている意識高い系女子にしばらく付きまとわれたことがあって

その子は学歴にしろ、就職先にしろ、

某一流企業創業者一族である「親の金」で手に入れて、

唯一賢いのはそれをどこかで認識して、

学歴に見合う能力を持つうちの娘のような人間を

何とか取り込みたい、奴隷のようにこき使いたい、のに

のんきな娘も気がついて、あまり話さないが相当いやなことを言われたようで、

先日、東大生で意識高い就活生で痴漢を3回繰り返した宮下某のことを話すと

「本当、就活系にはろくなのがいない」とはき捨てていた。

ちなみに、この事件はうちの娘、知らなかったわ、、(涙)忙しいのでな。

それはともかく、娘の先輩には起業のアイディアもあり、実家も金持ちで

本人に実力があって、なお「○ーエンス」のようなハードな職場で

30歳までがんばって金とコネを自分で作る!な人もいるので

そういう人ならいつか少しは力になれるかも、と娘は言ったが、

それを聞いた娘のおじである私の弟が暗い顔をして、

弟の大学の同期で、知らない人がいない企業の一族でやはり若いうちに起業して

その会社はもう20年近く続いていたものの、

弟が一時期、社内政治に巻き込まれて大変だった頃

「一緒に手伝ってくれないか」と声をかけてきたので

話を聞いたりアドバイスをしていたが(無料)、

いつになっても給与の話が出ない。

他にも行き先の心当たりがある弟が率直に「それで給与と待遇は?」と聞くと、

「ぼくらの夢のために力を貸してくれ」と言うばかりではぐらかす。

職場で弱っていても馬鹿ではない弟は

同期の会社の状況を調べると一族企業の融資を受けても自転車操業

儲けなんて出ていない、ほぼ趣味に人生を費やしている状態で

要は、「ただ働きを俺のためにしろ!」の申し出だったようで、

昔はそれなりに優秀でまともに見えた人間だったのに、

結局起業はうまくいかなかったか、と、

彼とは縁を切って今の職場でがんばろう!と決めたそう。

故に、「学生時代ちゃんとした人間で親の援助があっても起業はほぼうまくいかない、

将来、声をかけてくることがあっても相手にするな」と、

娘に伝言を頼まれたのだった。

とかく、企業家一族の人間は起業をしたがるようだが、

金とコネがあってもなかなかうまくいかない。

親にコネがあって金もあっても新規起業がうまくいかないのは

社会貢献が口だけで、他人の力をやたら借りたがるくせに

金はかけらも出そうとしない、そのけち臭さのせいだろうと

私はしみじみわかるが、世の中のお坊ちゃま、お嬢様は理解できない。

親が自分に尽くしてくれるように、他人も当たり前に自分に無償で手を貸す、

その上で自分に手を貸したことをむしろ名誉に思え、

と考えているからだろうな、と察しがつくのでした。

簡単に「つながろう!」と言い出す輩は大体そういう人間だよな。

弟の同期の会社はその後一族の会社の代替わりで消滅したようで、

本人は一族の人間として食うには困らないだろうが、

それ以外の人はどうなったのか、悲しい話だ。

ちなみに私が知る限りこのての人は一族の本流ではなく傍流であることが多いようだ。

一族であっても弾かれている意識がガツガツ起業に行きつくか、

そこは気の毒に思う。