「先に見るか、後で聞くか」

NHKの吹き替えドラマが好きである。

毎回、実力派の声優、あるいは俳優さんを使って

海外ドラマの世界観を上手に再現している。

これは「○国」が何を言おうが、

今やNHKでしか楽しめない世界なのでわが一家は受信料を払う。

他にNHKにしかできない番組は山ほどあるので私はNHKを支持する。

それはともかく、現在「刑事ルーサー」シリーズを吹き替えで再度見て

吹き替えの声にやはり初めは違和感を覚える。

英語版ルーサーの声はもっと黒人特有の低い声でハスキー、

また、美しきサイコパス、アリスの声は

そのロリータ的見た目を裏切ってやや低めのハスキーボイス、

しかし吹き替えでは可愛い声になっている。

ただ、見ているうちに違和感を忘れる。

これがやはりベテランの「うまさ」と言うものか。

私は「シャーロック」をまず日本語版で見ているので、

シャーロックを吹きかえている三上哲氏の美声に違和感を覚えなかった。

しかし、まず英語版で見ていた「バッチファン」は非難ごうごう、

ベネディクト・カンバーバッチ(通称・「バッチ君」)の声は

非常に低い美声でやや高めの三上氏の声とは大分違う。

私はどちらの声も好きで、どちらで聞いても違和感がないが、

やはりそれは「バッチファン」だからか、

先に原語版で見たら違和感ありまくりだったか、

先に吹き替え版で見て後で英語版を聞くのが良いのか、

この辺がどうも自分ではよくわからない。

「刑事フォイル」のときも先に英語版ドラマを見ていたので、

声に若干の違和感があったけれど見ているうちに慣れてしまった。

現在のルーサーではもうルーサーの日本語の声には慣れたが、

アリスの声の高さにはやや残念さが残る。

しかしアリスの声の凄みをせりふの言い回しで再現されているのは

すばらしい技術だと感心するので、そのうち違和感はなくなるだろう。

日本の吹き替え文化はなくなって欲しくないな、と思うのでした。

しかし、できれば英国ドラマに特徴的な、階層を現す英語の発音を

何とか再現できないものか、

これをNHKでしてもらえたらな、と願うが、政治的に難しいか、

日本でも階層によって使う言葉は大分違うのにね。

ルーサーシリーズをマイダーリンははじめてみるが毎回驚いている。

「えぇえぇえぇ」の展開だそうだ。

私も実はすっかり忘れているので大変楽しい。終わり。