マイダーリン一族のお墓は瀟洒な住宅街のそこそこ有名な寺の境内にあって
隣の墓がそこの寺の住職一族のものだから、毎日手入れされていて
我が家もこまめに掃除に行かなければ荒れが目立つ。
寄る年波でダーリン両親が頻繁に墓参りにいけなくなり、
「嫁」であるアテクシが2~3日に一回、掃除とお水やりに行っているんだが、
どうも「墓掃除ファッション」と言うものがあるらしく、居心地が悪い。
寺から歩いていける範囲のお屋敷の方々もそこに墓があり、
こまめにお花やしきびをかえていて、いつ行っても誰かが墓掃除をしているが
先日、私より上の世代の人にあからさまに「フン」と言う顔をされ、
はて、ちゃんと挨拶したのに、いかなることか、と考え込んで
思い当たったのがアテクシのファッション、
その日はあとで約束があったのでオサレな真っ赤なコートを着ていたざんす。
それがお気に召さなかったのではないか、
そういえばここは盆だの正月だのに正装した一族が墓参りをしているところを
たまに見る。(我が家はその時期は混むので出来るだけ行かないようにしている)
ひょっとして、墓掃除にも「ドレスコード」があるのでは!といまさらながら気がつく
半世紀以上生きてきたババア。育ちが悪いってこういうときに困るわぁ。
そもそも「正装」の変換がなかなかでなくて「清掃」「精巣」「政争」の次くらいに
ようやく出るようなパソコンを持っているおばはんなのよ、とほほほ、、
「フン!」をされても、ここの墓を掃除している限りもう名前は知られているわけで、
無碍に「へっ」と言う顔も出来るはずもなく、
しかもそのおばはんの墓はうちの墓の遥か遠くでどこの誰か見えやしない、
「ちっ」と、
アーラ、洗い場からそんな遠くまで行かなくちゃならなくてお気の毒様、
なんて性格の悪いことのひとつも言ってやりたいような、
だから「フン」って顔をされるのか、私。
先ほどは「掃除やります!」の全身ユニクロの完全防備で行って
やりきって帰るところ、また紳士スタイルな爺さんに怪訝な顔で見られたわ、
たぶん、ここに墓があるご一族の人間とは思われていない、
すみませんねえ、、こんなのが出入りして、と言う気にいつもなるこの墓所、
由緒正しいお墓の人間らしいファッションってなんだ!と勉強中。
そういや、お盆に行くと娘二人の同級生たちの家族の墓も近いもんだから
ちょっとした同窓会場となる。それが良いのか悪いのか。
おつきあいって、墓場まで着いてくるものなのだよね、、、(涙)